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ウォルマートの元従業員が不当解雇を訴え裁判に 元従業員による内部告発が原因か

 ウォルマート・ストアーズ(WAL-MART STORES INC.以下、ウォルマート)の元従業員チ・フィン(Tri Huynh)が、解雇による給与や機会の損失と、その他の損害に対する賠償を求めて訴訟を起こした。

 フィンは2017年まで同社のマーケットプレース・ビジネス・デベロップメント事業のディレクターを務め、過去にはアマゾン(AMAZON)でも要職を担った経験がある人物。14年から17年にかけて発生したウォルマートの“構造上の不具合”についてたびたび上司に問題提起をしたところ、会社からの報復措置として解雇されたと主張する。

 これに対してウォルマートのスポークスマンはフィンの主張を否定。「リストラの一環で解雇された元従業員の腹いせだ。当社は告発などの事案には真摯に対応しており、この件についても調査の結果、会社側の不適切な行為は認められなかった。こうしたクレームには、会社を守るために厳正に対処していく」と説明している。

 フィンが主張する“構造上の不具合”とは、第三者が同社のプラットフォーム上で販売する際に自動的に徴収される手数料が、通常は6~8%のところ、最大で15%徴収されるエラーが発生していたことだという。このエラーは数カ月間改善されず、同社は収益を本来より多く計上していたという。「通常を上回る手数料の徴収は財務報告に直接影響を与えるエラーだ。後々返金する必要があるにもかかわらず、ウォルマートは実際よりも収益を高く申告していることになる」。

 その他にもフィンは、15年秋から16年春にかけてコーディングエラーが原因の返品・返金ミスが発生していたことを指摘。これにより実際よりも売り上げが約700万ドル(約7億3500万円)多く計上されていたと主張する。

 この2つの件について、ウォルマートからのコメントは得られなかった。

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