東京都と繊維ファッション産学協議会が主催するファッションコンペ「ファッション プライズ オブ トウキョウ(FASHION PRIZE OF TOKYO以下、FPT)」は3月19日、第1回受賞ブランド「マメ(MAME KUROGOUCHI)」のパリでのプレゼンテーションを報告する凱旋イベントを渋谷ヒカリエ9階 ヒカリエホールBで開催した。
イベントでは黒河内真衣子「マメ」デザイナーと、FPTの審査員で実際にパリでのプレゼンを見届けたロンハーマンの根岸由香里ウィメンズクリエイティブディレクター、高島屋の長尾悦美MD本部レディスファッションディビジョンバイヤー、小木基史ユナイテッドアローズ バイヤー兼ユナイテッドアローズ&サンズ・ディレクターらの3人が登壇。ナビゲーターを向千鶴「WWDジャパン」編集長が務めた。
黒河内デザイナーは初のパリコレ参加でプレゼンテーションを選んだ理由について「ブランドをスタートして、国内外で初めてのプレゼンテーションだった。この機会で初めてブランドを知る方に、より近くで、じっくりと見ていただきたいと思い、この形式を選んだ」と語った。
根岸クリエイティブディレクターは「うっとりするようなプレゼンテーションで、モデルに引かれてしまうかと思うくらい近くで見入ってしまいました(笑)。『マメ』はお客さま、お店のスタッフにも人気があり、個人的にも毎シーズンたのしみにしているブランド。これからもさらに『マメ』の魅力をお客さまに伝えていきたい」とコメント。長尾バイヤーも頷きながら「プレゼンテーションでは、ブランドの世界観をまるで一枚の絵のように見ることができた。コレクションピースがありながらも、展示会ではリアルな服もあり、装うことで女性が美しく見える服がそろっている」と感想を述べた。小木バイヤーは「刺し子や切子など、日本の伝統的な文化や芸術を品のあるファッションとして昇華していて、とても素晴らしかった。モノづくりにフォーカスした服はショーでは伝わりづらいこともあるが、『マメ』はそこをうまく表現できていた」と分析した。
「マメ」は今夜19時から、アマゾン ファッションによるプログラム「アット トウキョウ(AT TOKYO)」の内で、ブランド初のファッションショーを開催する。パリのプレゼンテーションでは今季のイメージを強く表現する16ルックを発表したが、今夜のショーではルックの体数をさらに増やして披露する予定だ。