ハーヴェスト(大阪、髭達也・社長)が販売するバッグブランド「ムスタッシュ(MOUSTACHE)」が売れている。中心価格帯は5900~6900円で、販売数は40万個、売上高は15億円(2017年8月期)だ。客層は幅広く、「高校生からセミリタイア層まで、まさに老若男女」と髭社長は言う。
販路は専門店卸やEC、東急ハンズやロフトをはじめとするバラエティーショップで約1000アカウントを持つ。髭社長は「『ムスタッシュ』最大の特徴は値ごろ感だ」と断言する。同時に「われわれが提供するのは“バッグ風のアイテム”ではなく、しっかり裏地を当て、多機能ポケットを設けたバッグだ」と言う。
主力はボディーバッグで、現在50モデルをラインアップする。「5000円前後のボディーバッグはナイロン製が主流だろうが、『ムスタッシュ』では合皮で生産している。カジュアルすぎないルックスが受けている。最近の合皮は本当によくできており、上品さも損なわない。それでいて雨にも強い」とヒットの要因を自己分析する。一方で本革製品も販売し、「イタリアンレザーを使ったトートバッグは6900円で、OL層に受けている」という。
今後については「自社ECを強化したい。残念ながら、オフィシャルサイトで品番を調べ、ネット検索によって最安値の他社サイトで購入というケースが多い。アウトソーシングしていたものを自社に集約し、4月4日にリローンチする。自社ECでしか買えないモデルや、自社ECのみのサービスで充実させる」と意気込む。さらに「シェア率で現在10~20%前後の自社EC売り上げを10倍にしたい」と目標を語った。