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ミレニアル世代にとって“匿名チャット”は目新しい?

 匿名チャットアプリ「ニャゴ(NYAGO)」が28日にリリースされ、話題を集めています。「ニャゴ」はスタートアップ企業のUNDEFINEDがEast VenturesやSkyland Ventures、中川綾太郎ら個人投資家から4000万円の資金調達を実施して開発したもの。いわゆるコミュニケーションアプリですが、従来とは異なり“送る側だけ”が匿名でメッセージを送信できます。また、全てのチャットは毎朝6時に消える仕組みになっています。

 実際に使ってみましたが、ツイッターとアカウント連携をするだけで何の登録もなく利用ができます。ただ、誰かとチャットをするといっても闇雲に相手を探すことはできず、誰かが別のSNSなどで公開しているチャット専用のURLを見つけてログインしなければ利用ができないため、普及するためのハードルは若干高いようです。でもやりとりを始めてしまえば、気軽なチャットができるので、たしかに今っぽい。

 同様の匿名チャットアプリといえば、昨年末に話題となった「サラハ(Sarahah)」があります。ユーザーは特定の相手に匿名で質問ができますが、これに対して「サラハ」上では返信ができません。そのため、質問を受けたインフルエンサーらは質問をスクリーンショットに撮ってツイッターなどのSNSで回答とともに画像を載せるというのが一時トレンドになりました。「ニャゴ」では送信元が誰かわからないままメッセージのやりとりができるため、その点では「サラハ」の進化系とも捉えられます。実際、資金の調達具合からも注目度の高さがうかがえますし、「ニュースピックス」などでは、すでに起業家などから好印象のコメントも多数上がっています。

 匿名の相手とメッセージをするなんて、なんだか不気味だと思う人も多いかもしれません。でも、ミレニアル世代にとって“匿名性”は目新しいものなんです。というのも、インターネットが普及し始めた2000年前後はハンドルネームといった匿名性こそがネット社会の基本でした。その後、SNS(特にフェイスブックとインスタグラム)が爆発的に普及したことで”インターネットは実名・顔出しできる場所”になったわけです。だから、SNSとともに育ってきたミレニアル世代にとっては“インターネットの匿名性”が目新しいものなんですね。

 オープンな場になったはずのインターネットが今後、再び“匿名の場”に変わっていくということもありうるでしょう。そんなインターネットの第3世代ともいうべきミレニアル世代の動向とSNSのトレンドに、常に注目していたいと思います。

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