「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」や「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」を擁するPVHコープ(PVH CORP)の2018年1月期決算は売上高が前期比8.6%増の89億1480万ドル(約9271億円)、純利益が同2.0%減の5億3780万ドル(約559億円)で増収減益だった。
ブランド別の売上高は、「カルバン・クライン」と「トミー ヒルフィガー」はともにヨーロッパと中国市場の好調を受け、それぞれ同10.4%増の34億6160万ドル(約3599億円)と同10.8%増の38億9320万ドル(約4048億円)だったが、「ヴァン ヒューゼン(VAN HEUSEN)」などのヘリテージ・ブランドは同0.1%増の15億6000万ドル(約1622億円)だった。
PVHコープは17年初めに「トミー ヒルフィガー」の中国事業を買収したが、この関連費用が純利益の減少の原因となった。また、米税制改革により一時的に税負担が増えたが、今後は税率が軽減する見込みだ。
エマニュエル・キリコ(Emanuel Chirico)会長兼最高経営責任者は「驚異的なブランドパワーを持つ『カルバン・クライン』と『トミー ヒルフィガー』の好調を受け、長期目標を一足先に達成できた。今後もこの2ブランドはPVHコープが市場で競争力を保つ原動力となっていくだろう」とコメントしている。
PVHは18年の連結売上高を前期比7%増と予想しており、「カルバン・クライン」と「トミー ヒルフィガー」の売上高はそれぞれ同9%増と同8%増を見込んでいる。