日本で「ヴェトモン(VETEMENTS)」を最も買い付けている東京のセレクトショップ、アデライデ(ADELAIDE)とアディッション アデライデ(ADDITION ADELAIDE)の長谷川眞美子エグゼクティブ・ディレクターは、先のストリートウェブマガジン「ハイスノバイエティー(Highsnobiety)」の報道に対して反論した。
長谷川エグゼクティブ・ディレクターは「年々買い付け額は上がっていて売り上げも好調を維持している。例えば、2018年春夏は17年春夏の倍額以上を買い付けたが、3月31日現在の消化率は62%で、17年春夏の同64%とほぼ変わっていない」という。「ヴェトモン」の春夏商品の納品が完了するのが3月末であるのにもかかわらずだ。「毎シーズン、受注会でオーダーが多く入るブランドだが、人気の陰りは全く感じない。むしろ、顧客の幅が広がっている印象。フーディなどの人気商品は入荷連絡を待つ顧客も多いが、さまざまなアイテムがまんべんなく動いている。これまでプロパー消化率は90%を切ったことはない」と話す。
「ヴェトモン」の希少性を保った戦略的な売り方に関しては「この売り方を続けていけばまだまだ売れると思う。グラム(・ヴァザリア(Guram Gvasalia)=ヴェトモン最高経営責任者)は、展示会場で直接セールスを行うだけでなく、期中も世界中の卸先とコミュニケーションを図って、商品の消化率を把握している」という。
同店は「バレンシアガ(BALENCIAGA)」も扱っているが、「デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)による『バレンシアガ』もよく売れている。プロパー消化率はメンズが80%、ウィメンズでも70%を切ったことがない。現在は、スニーカーの“トリプル S(TRIPLE S)”が圧倒的人気だが、直営店が近いため、オーダー数はあえて抑えている。バッグやスニーカーなどの人気雑貨よりも、もともとコーディネートで提案できる洋服を中心に買い付けているため、ウエアを求める顧客が多い」と話す。