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米国の“出張ライブコマース”アプリが6.4億円を調達 

 米国のライブコマースアプリ「ショップショップス(SHOPSHOPS)」が、シードラウンドで610万ドル(約6億4600万円)を調達した。中国・北京出身のリイア・ウー(Liyia Wu)が2015年に創業したショップショップスが手掛ける同アプリは、インフルエンサーがブランドの店頭で商品やブランドの紹介を生配信するもの。当初は米国に来た中国人旅行者向けにショップを紹介していたが、スマホ経由という手軽さが受けて、越境ECの有力アプリとして注目を集めていた。

 資金調達の引き受け先の内訳は、310万ドル(約3億2800万円)を投じたフォーランナーベンチャーズ(Forerunner Ventures)、300万ドル(約3億1800万円)のユニオンスクエアベンチャーズ(Union Square Ventures)などで、両社はいずれも有力なベンチャーキャピタルとして知られている。ショップショップスはこの資金調達により、活動範囲をこれまでのニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス、マイアミに加え、今春後半にシカゴ、サンフランシスコ、ボストン、ソウルに広げる。

 ショップショップスのパートナーは「ラグ&ボーン(RAG & BONE)」「ジル スチュアート(JILL STUART)」「オープニングセレモニー(OPENING CEREMONY)」「エバーレーン(EVERLANE)」といったデザイナー系ブランドやスタートアップ系のブランドだ。

 ウー創業者兼最高経営責任者(CEO)はカナダの有力大学ブリティッシュコロンビア大学ビジネススクールで金融と会計学を修めた後、ニューヨークのパーソンズスクールでファッションのマーチャンダイジングを学び、自身でファッションブランドを運営するなど、異色の経歴を持つ。「創業の目的はファッションを愛する人たちに国境や地域を超えて、ファッションとオンラインショッピングの楽しさを知ってもらうため。テクノロジーの発展により、現代ではもはや家から一歩も出なくても世界中のショップやブティックを体験することが可能だ」と語る。

 ウーCEOは「年内に中国の都市から米国の視聴者向けにライブコマースを実施し、今秋のパリやロンドン、ミラノのファッション・ウイークでイベントの生配信も予定している」とし、19年には24時間の番組配信も計画しているという。

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