オンワードホールディングスの2018年2月期連結業績は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比22.9%増の51億円になった。売上高は同0.7%減の2430億円。「クルーンアソング(CROON A SONG)」などの撤退が減収要因になったものの、中核事業会社のオンワード樫山の「23区」「自由区」「ジョゼフ(JOSEPH)」「トッカ(TOCCA)」といった主要ブランドの販売が前年実績を上回った。ECの成長もけん引した。一連の事業構造改革による収益性のアップが利益を底上げした。純利益は同13.1%増の53億円だった。
他の子会社では「グレースコンチネンタル(GRACE CONTINENTAL)」を運営するアイランドが増収増益だった。海外事業はユーロなど主要通貨に対する円安基調によって増収を確保したが、欧州における生産部門での契約形態の変更、ラグジュアリーブランドの苦戦が響き、減益で終わった。
今期の見通しは、売上高が前期比2.2%増の2485億円、営業利益が同39.3%増の72億円、純利益が同11.8%増の60億円。課題の欧州では企画・生産機能の集約と安定化、収益性の回復に向けた施策に取り組む。