デンマークのシューズブランド「エコー(ECCO)」は、ミッドソールを3Dプリンターによってカスタマイズしたシューズを製造する“クアントゥー(QUANT-U)カスタマイゼーション・プロジェクト”を発表した。アムステルダムにある「エコー」のコンセプトストア、ダブリュー21(W-21)で4月末まで一般販売し、4月以降は予約での展開を予定している。日本での販売は現在未定。
エコーの関連のデザインスタジオ、イノベーション・ラボ・エコー(INNOVATION LAB ECCO)がプロジェクトを主導。ダブリュー21店内に足専用の3Dスキャナーと3Dプリンターを設置し、測定から約2〜3時間でシューズが完成する。
ソールの素材には、世界最大級のアメリカの化学品メーカー、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー(THE DOW CHEMICAL COMPANY)と共同で開発した3Dプリンター対応のシリコンを採用。ドイツのメーカー、ジャーマン レップラップ(GERMAN REPRAP)社製の3Dプリンターを使用した。
3Dスキャナーは、イギリスの技術サポート企業であるケンブリッジ・デザイン・パートナーシップ(CAMBRIDGE DESIGN PARTNERSHIP)と共同で製作。足のサイズや形状などの詳細なデータを約30秒で計測できる。計測したデータは、フランスのファッション分野の技術サポートチーム、ダッソー・システムズ・ファッションラボ(DASSAULT SYSTEMES’ FASHIONLAB)が持つ情報処理技術をベースにしたシステムによって3Dプリント用のデータに変換する。他にも、アメリカのフットウエア専門の生物力学を研究するヒーラックス(HEELUXE)などとの共同研究もプロジェクトの実現に生かされている。