アメリカ発の「ハンティング・ワールド(HUNTING WORLD)」は、路面店仕様の高島屋玉川店を4月20日にリニューアルする。約100平方メートルの店内には2018年春夏シーズンからディレクターを務める相澤陽介が手掛けるアパレルやバッグがフルラインアップする。同店舗はこれまでバッグが9割を占める商品構成だったが、改装後はアパレルが3割に増え、トータルブランドとしてのイメージを訴求していく。売上高全体におけるアパレルの比率も現在の20%強から30%への拡大を目指し、今後は既存店も徐々に新コンセプトに改装していく予定だ。
インテリアデザインは、相澤ディレクターの依頼で片山正通率いるワンダーウォールが担当した。“バケーション・ヴィラ”をテーマに、細部の演出やギミックを駆使してリラックスした日常感とラグジュアリーな程よい緊張感を融合している。「『ハンティング・ワールド』好きのオーナーが経営するヴィラに滞在し、そこでバッグやウエアに出合うという架空のストーリーを表現した。ブランドのアイテムを身につける際にどういう生活シーンや空間が必要なのかを考え、生活を想起させるような空間を提供すべきだと思った。相澤さんのディレクションが明快なので、楽しい仕事だった」と片山。
店舗のリニューアルが決まった際、真っ先に片山に相談に行ったという相澤ディレクターは「片山さんの仕事を見ていて、自分が考えるデザインのプロセスに近いものを感じていた。顧客が実際に商品を購入する空間作りをベースにし、さらにブランドの良さも引き出してくれる。ブランドが変化していく中で、いいきっかけを作ってくれる店になりそう」と期待を寄せる。またフルラインがそろうアパレルについては「これまで人気バッグ“バチュー(BATTUE)”に頼ってきたが、ライフスタイルブランドとして横に展開していくことが必要だ。ただ、アパレルだけ一人歩きしてはいけない。ランウエイショーやショップなどを通じてトータルブランドとしての世界観を発信し続けたい」と語った。