ミズノは19日、大阪・梅田に20日開店するグローバル旗艦店「ミズノオオサカ茶屋町(MIZUNO OSAKA CHAYAMACHI)」を関係者に公開した。スポーツを日常に取り入れるライフスタイルの発信拠点とし、アパレルの新シリーズや同店限定モデル、人気ブランドとのコラボ商品を充実したほか、体験型ショップの要素を強化。ヤングファッションが集積するエリア特性を生かし、「ミズノ」ブランドに関心の低かった若年層や20~30代の女性客の取り込みに力を入れる。
同日行われた会見で水野明人・社長は「野球のVR体験ブースや女性向けヨガ、子供向けの忍者教室など、モノの提供だけでなく、さまざまな体験価値を提供する新しいリテールの形を作っていきたい」と抱負を語った。
同店は7フロア構成で総面積約2700平方メートル。1階のスポーツスタイル / トレーニングアパレルの売り場には、機能素材を普段使いできるブランド「ミズノスポーツスタイル(MIZUNO SPORTS STYLE)」をはじめ、カジュアルシューズ“ミズノ1906”などをラインアップ。今年2月にスタートしたグローバルプロジェクト「KAZOKU」よりリリースされ、即日完売した“ウエーブライダー1(WAVE RIDER 1)”のコラボモデルを限定販売するほか、ピッティ・イマージネ・ウオモに出品したイタリアコレクションも販売する。さらに、スワロフスキーをふんだんに使用したスニーカーとブラ、タイツを受注販売するほか、手頃な価格のキャップ、バッグも展開し、女性客の取り込みを図る。
2階のランニング売り場には、ランニングフォーム診断システム「F.O.R.M」を導入した。ランニングフォームを撮影、3D解析し、体への負担やランニング姿勢、リラックス度などの項目と総合得点で評価。診断シートをもとにフォームの改善点やシューズ選びをアドバイスする。さらに、3階のウォーキング / トラベル / アウトドア / フットケアステーション売り場では、オーダーメードのインソールが作れるフットケアステーションを設置。初心者からアスリートまで、足元からパフォーマンスアップをサポートする。
6階の野球 / ソフトボール売り場では、体験設計事業を行うスース、立命館大学と共同開発した野球VR体験ブース「ヴァーチャルボールパーク」を直営店では初めて導入した。本物のバットを使用し、同社のバットスイング解析システム「スイングトレーサー」との連動でより精度の高いバッティング体験ができる。キャッチングとバッティング合わせて10球で約10分、価格は1回500円。普段なかなか体感できない165kmのストレートや高速スライダーは必見だ。
この野球VRで200kmの投球を体験した、ミズノブランドアンバサダーの松岡修造は、「この店は子供の感性を変えてくれる“スポーツランド”。スポーツが楽しいものだということが感じられ、普段の生活の中にスポーツが取り入れられるような店になっていると思う」と語った。
初年度の売上高目標は12億円。今後は首都圏を中心にカテゴリーに特化した直営店を年間5〜6店舗出店し、東京五輪が開催される2020年に45店舗体制を目指す。