サマンサタバサジャパンリミテッドは、販売不振を受けて店舗数を約1割減らす。前期(18年2月期)末で391店舗(海外40店舗含む)を運営しているが、上期(3~8月)中に国内店舗を対象としたスクラップを行う。前期に36億円の最終赤字を計上した同社は生産性の回復が喫緊の課題になっており、新規出店に関しても立地を厳選して臨む。
この数年、主力のバッグ事業を中心に行ってきた積極出店を見直す。バッグやジュエリーなどの部門の国内店舗数は、14年2月期の231店舗から17年2月期に300店舗へと約3割拡大。前期に281店まで減らしたが、粗利益率の改善と販管費の抑制のため、さらなる退店が必要と判断した。
また、会社の生産性を高めるため「創業24年で初めての組織変更」(寺田和正・社長)にも着手した。3月からカンパニー制を導入。事業・ブランドごとに6つのカンパニーに分けて、その中に商品企画、生産、物流、PRなどの担当を置く。「(組織改編前は)PRチームに35人が所属していたが、カンパニーごとに担当を置くことで13人に集約した」(寺田社長)。収益の「見える化」を促すことで、業務の無駄を省き、生産性向上につなげる。