東日本大震災の被災者や被災地の復興を、ファッションを通して支援したいという思いから、加賀美由加里ドーメル・ジャポン会長が設立した一般社団法人ルーム ニッポン(LOOM NIPPON)は4月21日、宮城県南三陸町で桜の植樹祭を行った。これは、ルーム ニッポンが被災地支援事業「キボウ311(KIBOU311)」の一環として2012年から継続しているもので、津波により多くの樹木が流された南三陸町をたくさんの桜で元気にしようというプロジェクト。7回目を迎える今回は初めて花見会も催された。
当日は、支援企業である三陽商会の岩田功・社長、オンワード樫山の山口一利メンズビジネス事業本部事業本部長、ドーメル仏本社の役員らも出席した。南三陸町中央団地入口で植樹をした後、以前桜を植えた公園、ひころの里に移動して花見会が行われ、地元の婦人会などによる踊りやコーラス、シンガー・ソングライターのセレイナ・アン(Celeina Ann)によるライブなどが行われた。
岩田社長は「震災時は当社の縫製工場も被災しており、このプロジェクトの支援は意義深い。『ポール・スチュアート(PAUL STUART)』の関連商品を製作し、売り上げの一部をこのプロジェクトに役立てている」とあいさつ。加賀美会長は「ファッションはエモーションという気持ちで、被災地にファッションが何かできないかという思いからこのプロジェクトをスタートした。桜に鎮魂と希望の思いを込めている。今後も、植樹祭を継続していきたい」と語った。これまでに寄付された桜の苗木は2000本以上で、3000本の植樹を目指し、南三陸町を東北一の桜の名所にすることが目標だ。