ファッション

ジェイデン・スミスが語る ファッションや環境問題への取り組み

 「ジースター ロゥ(G-STAR RAW)」は2018年秋冬から、俳優や歌手などマルチに活動するジェイデン・スミス(Jaden Smith)とパートナーシップを結んだ。同ブランドの共同出資者であるファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)からの誘いを受け、今秋にサステイナブル(持続可能)なデニムコレクションを発表する。

 「ジースター ロゥ」は、サステイナブルなモノ作りを追求するデニムブランド。同じくジェイデンも19歳という若さにして、リサイクル可能なボトルに入ったウオーターブランド「ジャスト ウォーター(JUST WATER)」を立ち上げるなど、環境問題に対する意識が高い。ボトルは82%再生可能な紙でできていて、キャップはサトウキビを使った植物由来のもの。水はニューヨーク郊外のグレンズフォールズ(Glens Falls)で、地域が影響を受けない量の湧き水を使っている。

 4月上旬、来日したジェイデンに「ジースター ロゥ」との取り組みや環境問題への意識、自身のファッションスタイルについて聞いた。

WWD:「ジースター ロゥ」とコラボすることになった感想は?

ジェイデン・スミス(以下、ジェイデン):もともと「ジースター ロゥ」のファンだったので、ファミリーの一員になることができて本当にうれしい。

WWD:今回のコラボはファレル・ウィリアムスの誘いだったと聞いたが?

ジェイデン:ファレルが協業のきっかけを作ってくれた。でも、初めに「ジースター ロゥ」について教えてくれたのは友人のジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)だった。彼もブランドの大ファンで、よく「ジースター ロゥ」のデニムをはいている。

WWD:今秋に発表予定のコラボの商品はどのような仕上がりか?

ジェイデン:とても気に入っている。このコラボは、僕がデザインした服が世の中へ出ていく初めての機会。店でお客さまが購入して、コラボデニムを着こなす姿を見るのが楽しみだ。今回はメンズとしての発表だけど、ぜひ女の子にも着てほしい。

WWD:「ジースター ロゥ」はサステイナブルなモノ作りに取り組んでいるが、それについてどう思う?

ジェイデン:環境問題は、僕が一番関心を持っている分野。「ジースター ロゥ」は常に環境にやさしい素材開発や染色技術など、生産工程において新たな服作りを追求しており、他の企業も彼らがやっていることを見習うべきだと思う。「ジースター ロゥ」のサステイナブルなモノ作りをリスペクトしているが、デザインも抜群にかっこいいと思う。

WWD:ジェイデンは、リサイクル可能なボトルを使った「ジャスト ウォーター」を立ち上げたが、取り組みのきっかけは?

ジェイデン: 11歳の時に、学校の授業で海のマイクロプラスチック汚染について学んだこと。海にプラスチックのゴミが溢れ、それを魚が食べてしまい生態系のバランスを崩して悪いサイクルを生んでいることを知り、何か僕にできることがないのかと考えた。そして、「ジャスト ウォーター」を立ち上げた。今は、共同創業者として、そしてクリエイティブ・ディレクターとしてブランドに携わっている。

WWD:「ジャスト ウォーター」の販路は?

ジェイデン:現在はアメリカだけでの取り扱いだが、日本上陸を計画しているところ。地域との取り組みを大切にしているので、今、日本で協力してもらえる水源を探している。

WWD:ファッションの話も聞かせてほしい。今日は何を着ている?

ジェイデン:デニムジャケットとジーンズは「ジースター ロゥ」。実はこのデニムはアムステルダムの工場に行って、カスタマイズしてもらったもの。TシャツはNIGOの「ヒューマンメード(HUMAN MADE)」、シューズは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の“LV アークライト(LV ARCHLIGHT)”。ショルダーバッグは「ルイ・ヴィトン」と「シュプリーム(SUPREME)」のコラボのもの。

WWD:今回の来日でNIGOに会ったと聞いたが?

ジェイデン:初めてお会いすることができた。僕の周りにはNIGOのファンが多く、ずっと彼のことは知っていたから、ついに会えてうれしかった。

WWD:「ルイ・ヴィトン」ではキャンペーンモデルも務めているが、メンズの新デザイナーにヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が就任した感想は?

ジェイデン:最高だよ。ニュースを聞いた後すぐにヴァージルに連絡し、喜びを分かち合った。僕はウィメンズの契約で、ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)と仕事をしているけど、ヴァージルとも同じブランドで働けることはうれしい。彼が「ルイ・ヴィトン」で何をするのか、今から楽しみだ。

WWD:「ルイ・ヴィトン」の広告でウィメンズの服を着こなしているが、普段もウィメンズの服を着るのか?

ジェイデン:デザインが気に入っていれば、メンズもウィメンズも気にせずに服を買う。世の中も、それが当たり前になってきていると思う。

WWD:どんなファッションスタイルが好き?

ジェイデン:多色使い、レイヤードなど、何でもミックスするカオスなスタイル。

WWD:ファッションアイコンは誰?

ジェイデン:「バットマン」のブルース・ウェイン(Bruce Wayne)。一番クールだと思う。

WWD:歌手や俳優、モデル、「ジャスト ウォーター」のクリエイティブ・ディレクターなど、若くしてさまざまな活動をしているが、今後やってみたいことは?

ジェイデン:今回の来日では、原宿で新曲のミュージックビデオの撮影をした。それは間もなくリリースされるので、お楽しみに!また近い将来、日本のアーティストとコラボレーションしたアルバムを作ってみたい。一曲一曲別のアーティストを迎えて、ラップをいれたりして。友人のトモ(山下智久)と一緒に歌いたい。

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