ファッション

「イケア」が高齢化社会を背景に、“あらゆる人が快適に暮らす”ための新ライン発表

 スウェーデン発の「イケア(IKEA)」が高齢化社会を背景に人間工学に基づいて開発された新コレクション“オムテンクサム(OMTANKSAM)”をお披露目した。“オムテンクサム”は日本とスウェーデンの外交関係樹立150周年を記念して開催される認知症がテーマの「Dementia Forum X」に合わせて発表された新作で、“あらゆる人により快適な暮らしを届けたい”という思いが込められている。

 同コレクションは「イケア」のデザインチームが人間工学の専門家や作業療法士、介護業界の研究者らとともに開発された。第1弾として立ち上がりやすい快適なアームチェアやクッション、カーペット、耐久性に優れた滑らないプレート、握りやすいカトラリー、滑り止め付きのコースターなどのアイテムを発表。まずは少数のアイテムからスタートし、今後はバスルーム用のアイテムなどを増やす計画だ。

 ブリット・モンティ(Britt Monti)=イケア クリエイティブ・リーダーはコレクションについて、「高齢化社会に置いて、人々は歳をとっても家で過ごすということが増えてきたが、家での暮らしは必ずしも安全、親切ではない。しかし、多くのプロダクトメーカーはこういった分野に取り組んでおらず、これまで高齢者は高額でデザイン性の高くない商品を専門店で探す必要があった。そこで、『イケア』はこれまでとは異なるアプローチをとり、低価格で製品化をしなければいけないと考えた。加えて、高齢者や認知症患者だけをターゲットにするわけではなく、すべての人にとって使いやすい製品を意識した。われわれはこれを“ユニバーサルデザイン”ではなく、“インクルーシブ(包括的な)デザイン”と呼びたい」と説明した。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。