繊維商社のモリリンの2018年2月期決算(単体、非上場)は、売上高が前期比2.6%増の1053億円になり、3期ぶりの増収になった。同社は主力のアパレルOEM(相手先ブランド生産)の落ち込みが続いていたが、「単価の低下に歯止めはかかっていないものの、上位の取引先へのシェア拡大が奏功した」(森正志モリリン社長)という。営業利益は同1.3%減の25億円、経常利益は同0.9%増の30億円、純利益は同17.0%増の20億円だった。
主な部門別売上高は、原糸・原綿部門が同6.5%増の103億円、テキスタイル部門が0.2%減の69億円、アパレル製品が同3.3%増の587億円、リビング製品が同1.6%増の187億円だった。リビング製品は、楽天市場や自社の公式ECで販売する「オフカ」が好調で、子会社のモリリン物流のつくばセンターを、2億円を投じて改良し、製品の開発・生産からEC、配送までを一貫して手掛ける体制を整えた。
今期19年2月期は売上高1100億円、経常利益30億円を計画する。「今期も主力取引先のシェアアップを推進し、枚数ベースでのOEMの供給量は拡大する」という。また、全社的にECを強化し、18年2月期に15億円だったEC販売を倍増させ、売上高30億円に引き上げる計画だ。