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ゾゾ初の中期計画、2年後に商品取扱高5000億円突破、PBは3年で2000億円へ

 ファッションECモール「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するスタートトゥデイの18年3月期決算は、商品取扱高が前期比27.6%増の2705億円、売上高が同28.8%増の984億円、営業利益が同24.3%増の326億円、純利益が同18.3%増の201億円だった。新規ユーザー獲得のためのプロモーションを実施しなかったため、成長率自体は下がったものの、安定した増収増益を維持した形だ。

 決算会見では新“ZOZOSUIT”を発表。全体に施されたドットマーカーを同梱されるスタンドに立てたスマートフォンのカメラで360度撮影するという仕組みで、旧タイプのセンサー方式からマーカー読み取り方式へと変更した。前澤友作・社長は、「実は2パターンを水面下で実験した。注文数はすでに100万件を突破しているが、発送状況は非常に残念な状況。新“ZOZOSUIT”を持ってなんとか挽回したいと思っている。電子製品を使っていないため、永久に使える上、洗濯もできる。大量生産も簡単になった」と自信を見せる。

 生産コストは1着1000円で、費用は広告宣伝費に計上するという。発表会ではデモンストレーションを実施したが、音声にしたがって全身の撮影をするため、旧型に比べると計測にかなりの時間がかかるようだ。発表以前に“ZOZOSUIT”を注文をしたユーザーには送料無料で発送をする。今期は600万〜1000万個の発送を予定しており、1日目にはすでに4000件を出荷したという。現在注文分については7月中旬までの配送を予定する。

 旧型を受け取ったユーザーの60%が計測をしたといい、計測者の50%がプライベートブランド(PB)を購入したが、これまでに返品・交換は一度もないという。これを新型の発送予定数にあてはめると、今期のPB売上高は135億〜225億円を見込む。6月にはカジュアルシャツやデニムなど3型を追加する予定で、今後フルオーダーのビジネススーツ、ドレスシャツ、ワンピースを計画する。7月以降は世界72カ国でも販売を開始し、2年目にはグローバルで売上高800億円、3年目には2000億円を目指す。

 19年3月期決算では商品取扱高が前期比33.1%増の3600億円、売上高が同49.3%増の1470億円、営業利益が同22.4%増の400億円、純利益が同38.9%増の280億円を見込む。PB事業の売り上げ目標は200億円。2年後の20年3月期には商品取扱高5080億円、21年3月期には7150億円、営業利益900億円を目指す。前澤社長は中期計画について、「ファッション革命を起こす。そのためには、グローバルでアパレル企業の時価総額TOP10に入らなければいけない。10年以内には時価総額5兆円を目指す」と話し、縮小していたBtoB事業を強化して3年後に300億円を目指すとともに、「ゾゾタウン」「ウェア」における広告事業を開始することを発表した。

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