「H&M」は4月25日、安室奈美恵とのコラボレーションキャンペーン商品「ナミエ アムロ × H&M(Namie Amuro x H&M)」を発売した。国内81店のうち一部を除く全店舗と、香港、台湾、マカオの店舗で販売する。安室のラストツアーの開催(時期)と重なっている大阪では開店前に戎橋店に約280人が行列を作り、東京・渋谷店は雨の中約120人、安室の地元である沖縄のイオンモール沖縄ライカム店には約600人が並んだ。同キャンペーンは、ゴールデンウイークに合わせて日本主導で進めたもので、今後はグローバルキャンペーンとともに、こうしたローカルキャンペーンの拡大も考えているという。
24日朝、渋谷店の店頭に立ったルーカス・セイファート(Lucas Seifert)社長は「上陸からの10年間で、日本で『H&M』は若い人のブランドとして認知されている面が強い。幅広いファン層がいる安室さんとのコラボレーションで、全ての人に向けたファッションというイメージを伝えたい」と話した。日本主導のキャンペーンは、17年のゴールデンウイークに行った女優の柴咲コウを起用したキャンペーンに続き2回目。「ゴールデンウイークは日本では外せない商戦だが、グローバルではこの時期にキャンペーンがない。そこで日本主導で企画した」(PR担当者)という。
今年の春節には、中国でもオリジナルキャンペーンを組んだという。「グローバルブランドとしてグローバルキャンペーンは今後も重要だが、ローカルのニーズに合わせて、アジアや日本など、地域を絞ったキャンペーンを今後も行っていく考えはある」とセイファート社長。
店頭では、キャンペーンビジュアルで使用した花柄ガウン(税込7499円)や、花柄ドレス(3999円)の動きが特に良かった。渋谷店に開店前から並んだ客の多くは男性を含む安室のファン層で、20代から40歳前後のアムラー世代まで幅広い。ファン歴15年という39歳の女性は、「ファンクラブを通して今回のコラボを知った。ライブに着ていきたいし、普段も着たい」、20歳の女性は「SNSでコラボを知った。今日は友達の分も買う。ライブで安室ちゃんのコスプレをするから、そのために買いたい」と話した。大阪の戎橋店には、23日の晩に安室本人が来店して店頭にサインを残している。