ニューヨーク発のセレクトショップ、スティーブン アラン(STEVEN ALAN)の事業縮小が止まらない。全盛期には米国内には23店舗と185人以上の従業員を抱えていたが、現在は6店舗で約20人に削減した。さらにニューヨークとロサンゼルスにあったショールームも閉鎖し、アイウエアのライセンスも終了した。
これについて創業者のスティーブン・アランは、「縮小してはいるが、会社を終了するわけではない。多くの店舗を閉店し、これからも閉店するが事業の継続を望んでいる」と説明した。アラン創業者は4月25日に従業員に会社の状況を説明し、雇用継続の保証はできないことを告げた。今後は卸業からも撤退し、ニューヨークにある工場では残っている店舗のために生産する。
2015年4月に投資銀行のフィナンコ(FINANCO)と契約しバッカーを探していたが、実現には至らなかった。
店舗ではオリジナルブランド比率が25%に過ぎず、それが問題だったという。また、同ブランドの公式ECサイトは技術的問題を抱えており、「これを修正しようとすると膨大な費用がかかった。店舗の在庫をECサイト上で売ることができず、結果的に大幅な値下げが行われた。八方塞がりだった」とアランは語る。
しかし、アランは「長年にわたって何らかの悪い決断をしたことを自覚しており、回復するのは難しい。だが心から生き残りを望んでいる」と語った。
「スティーブン アラン」は1994年に創業。セレクトショップの運営の他、同名のオリジナルブランドのウィメンズ、メンズ商品を生産していた。現在はニューヨークのトライベッカ、チェルシー、ブルックリン、アッパーウエストサイドとボストン、アトランタに店舗を構える。
なお、日本ではユナイテッドアローズが提携しており、現在「スティーブン アラン」5店を運営する。