ファッション

元「ナイキ」デザイナーの「ジョン ガイガー」がバーニーズから日本本格上陸

 バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)はこのほど、米ピッツバーグ出身のスニーカーカスタマイザー、ジョン・ガイガー(John Geiger)が立ち上げたスニーカーブランド「ジョン ガイガー」の日本本格展開を開始した。ガイガーは2011年から約2年間、「ナイキ(NIKE)」で“ズーム(ZOOM)”シリーズのデザインを担当。“ズーム”のアパレルライン終了に伴い退社し、スニーカーのカスタマイザーとして知名度を上げた。インスタグラムでは現在約32万人のフォロワーを抱えている。

 ガイガー初のシグネチャーモデルとなった“001”は17年2月に誕生。これまではアメリカ国内を中心に限られた販路でのみ販売されていたが、日本ではバーニーズ ニューヨークがほぼ独占展開する。ガイガーは「『メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)』のスニーカーは履き心地が良くなかったが、“エア ジョーダン(AIR JORDAN)”は履き心地がよかった。自分のブランドでは、履き心地と機能性を備えたラグジュアリーなスニーカーを作ろうと考えた」と話し、専用のシューズボックスにはラグジュアリーとストリートの間を表現した“MEDIUM”というコンセプトを記載する。黒と赤の2色で、価格は8万8000円と比較的ハイエンドだ。

 “001”はブラインドステッチと呼ばれる製法を利用しており、アッパーには縫い目が出ていない。「縫い目を隠すにはアッパーを一度縫製して、裏返す必要がある。難しい工程が増えるが、できるだけミニマムなデザインを目指した」とガイガー。ソールには“ナイキ エア”を連想させるエアを配備し、履き心地にもこだわった。「ナイキではスニーカーをゼロからデザインすることを学んだ。既に次のモデル“002”もサンプルが上がってきている。スニーカーのカスタムは一旦やめて、自分のブランドに集中する」と意気込む。

 バーニーズ ジャパンの中箸充男ファッションディレクターは取り扱いに至った経緯を「『ナイキ』や『アディダス』ではスニーカーショップと勝負できない。そこで弊社は、新宿店にスニーカーショップのアトモス(ATMOS)と協業したフロア『アトモス ミーツ バーニーズ』を設けている。今回の取り扱いは、それ以外で当店の客層にハマる新しい価格帯のスニーカーの打ち出しを狙ったもの。他のセレクトショップと差別化したい」と説明した。

 「ジョン ガイガー」は六本木店を中心とした全国のバーニーズ ニューヨーク各店で取り扱う。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。