イタリア・フィレンツェのバッグブランド「ゲラルディーニ(GHERARDINI)」のカスタムバッグ、“マイゲラルディーニ”が売れている。3~4月の売上高は小田急百貨店新宿店で前年同期比27%増、阪神百貨店梅田本店で同48%増など多数の店舗が2ケタ増となり、全体でも7%増を記録した。日本における独占販売権を持つ三崎商事の田中正邦・事業部長は、「新作の動きもよいが、“マイゲラルディーニ”のイベントがけん引している」と要因について語った。
“マイゲラルディーニ”ではハンドル・ボディー・ベルト・フリンジの4つのパーツを、それぞれ5つのカラーから選ぶことができる。カスタムイベントが集客の起爆剤となり、インラインアイテムの売り上げも伸びているという。
通年で1つのモデルを選定し、春夏と秋冬でカラーを変えて提案する。2018年は大きめのトートバッグで、上辺に付いたベルトを絞ってフォームを変えられるデザインになっている。素材はポリエステルにポリウレタンをコーティングし、ブランド名の頭文字であるGをプリントしたオリジナル生地のソフティーだ。
一般的にカスタムバッグは発注から受け取りまで2~3カ月の工期を要するが、「“マイゲラルディーニ”はその場で完成し、すぐに持ち帰れるのが特徴。パズル感覚で楽しみながら作っていただいている」という。カスタムイベントが好調の場合、常設する動きもあるが“マイゲラルディーニ”は1シーズンに1度、全国を巡回するイベント形式でプレミアム感が高い。直営店でも常設はしていない。
「ゲラルディーニ」のアイテムはイタリア製が主で中心価格帯は6万6000円だが、“マイゲラルディーニ”はルーマニア製で3万9000円だ。そのためエントリー顧客層にも受け入れられている。16年にグローバル企画としてスタートしたが、現在は日本だけのサービスとなっており、結果としてインバウンド需要も高いという。同ブランドのファンは50代以上の女性が多いが、田中事業部長は「“マイゲラルディーニ”をフックに30~40代女性にもアプローチしたい」と語った。