ナイキ(NIKE)は3月に辞任を発表したトレバー・エドワーズ(Trevor Edwards)「ナイキ」ブランド・プレジデントの他に4人の幹部の退任を発表した。
それを報じた「フットウエア・ニュース(FOOTWEAR NEWS)」によると、新たに退任が発表されたのは、スティーヴ・レスナード(Steve Lesnard)=ランニング部門バイス・プレジデント兼ジェネラルマネジャー、ヘレン・キム(Helen Kim)=ナイキ イースト(NIKE EAST)北米地域担当バイス・プレジデント兼ジェネラルマネジャー、サイモン・ペストリッジ(Simon Pestridge)=パフォーマンス部門マーケティング担当グローバル・バイス・プレジデント、トミー・ケイン(Tommy Kain)「ナイキ」スポーツマーケティング部門ディレクターの4人。エドワーズ前ブランド・プレジデント同様、女性に対するセクシュアルハラスメントが原因と見られている。
計5人もの幹部が女性へのセクハラで退任するという事態の深刻さに対して、社外の反応は比較的穏やかだった。問題が発覚した際にはツイッターをはじめとするSNSで商品の不買運動も起きたが、すぐに鎮静化したという。女性客を獲得しきれていないというナイキの弱みが結果的に被害を最小限に食い止める要因になった。また、事態収束に向けたナイキの迅速な動きも騒動拡大を食い止めた要因と言える。
「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」紙によると、同社では女性の昇進が不当に妨げられるという事案も発生していたという。この事態を受けて同社は、エイミー・モンテーニュ(Amy Montagne)をバイス・プレジデント兼グローバル事業ジェネラルマネジャーに、ケリー・レオナード(Kelly Leonard)をチーフ・ダイバーシティ&インクルージョン・オフィサーに昇格したことを発表した。