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ディオールの資金援助でヴェルサイユ宮殿のマリー・アントワネットの離宮が修復

 ヴェルサイユ宮殿(Chateau de Versailles)の離宮、小トリアノン宮殿(Petit Trianon)の庭園内にマリー・アントワネット(Marie Antoinette)のために建てられたメゾン・ドゥ・ラ・レーヌ(Maison de la Reine, Queen’s House)が、クリスチャン ディオール(CHRISTIAN DIOR)の資金援助によって修復された。3年を費やしたこの修復プロジェクトを監修したのは建築家のリチャード・ミーク(Richard Mique)で、5月12日から一般公開される。なお、クリスチャン ディオールの援助額は明らかになっていない。

 カトリーヌ・ペガール(Catherine Pegard)=ヴェルサイユ宮殿プレジデントは、「建物の老朽化のために一般公開を停止して以来、メゾン・ドゥ・ラ・レーヌに誰も足を踏み入れたことがない状況だったが、クリスチャン ディオールからの出資とフランスが誇るノウハウのおかげで奇跡的に、マリー・アントワネットが望んだ雰囲気を再現することができた。彼女は窮屈な宮廷生活から逃れ、友人とこのノルマンディー地方のような風景の中で過ごすことを望んでいた」と語る。

 メゾン・ドゥ・ラ・レーヌは、ルイ16世(Louis XVI)がマリー・アントワネットとの結婚に際してプレゼントした小トリアノン宮殿の庭園内に11個ある建物の1つとして、1783〜87年に建設された。19世紀初めにナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)によって改装され、1930年にジョン・D・ロックフェラー(John D. Rockefeller)の援助を受けて修復が行われ、現在と同じ建物構成になった。

 今回の修復では、木製の螺旋階段や芝生、庭の野菜園、ファサードなど建物の外観だけでなく、マリー・アントワネットの姪でナポレオンの2番目の妻であるマリー・ルイーズ(Marie Louise)のベッドや、スペイン王カルロス4世(Charles IV)がナポレオンに贈した貴重なオブジェクトなども飾られている。

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