旭化成の繊維事業の2019年3月期は、売上高が前期比9.6%増の1490億円、営業利益が同15.7%増の140億円と2期連続の増収増益を予想する。引き続き原燃料価格の高騰や円高の影響を見込むが、高級裏地素材のキュプラ繊維「ベンベルグ」、キュプラ不織布「ベンリーゼ」、人工スエード「ラムース」など主力製品の販売数量を増やして収益を確保する。今期の設備投資額は前期に比べて約1.5倍の140億円を計画しており、宮崎県延岡市の主力工場での増産体制を整える。
18年3月期業績は、売上高が前期比8.1%増の1257億円、営業利益が同4.0%増の121億円だった。「ラムース」のカーシート需要など堅調に推移した。海外売上高は同13.7%増の623億円。売上高に占める海外の比率は2.2ポイント上昇の45.8%になった。