ワールドの2018年3月期(国際会計基準)は、日本基準の営業利益に相当するコア営業利益が前期比10.1%増の159億円になった。売上高にあたる売上収益は同1.7%減の2458億円とマイナスだったものの、仕入原価の改善などが奏功し、粗利益率は0.4ポイント改善。販管費の削減も寄与して、増益を確保した。金融費用や税負担の増加によって純利益は同17.3%減の67億円で終わった。
同社は16年3月期に13ブランド・479店舗を閉鎖するなど、大規模な構造改革を進めてきた。17年春には持ち株会社制に移行し、ブランドを持つ各事業会社が採算性を重視しながら、意思決定を早めることに取り組んできた。それが実を結び、構造改革前の15年3月期に比べてコア営業利益は3倍に増えた。
15日に大阪で会見した上山健二・社長は「利益を伴わない売り上げは追わない方針を徹底させた」と語り、引き続き新規出店よりも既存店の利益改善を重視する姿勢を強調した。既存業態の期末店舗数は、出店115、退店213で2309店舗。これに昨年12月に子会社した雑貨・インテリア専門店のアスプルンドの102店舗が加わって計2411店舗になった。既存店の売上高は同2.0%減だったが、「インディヴィ(INDIVI)」「ザ ショップ ティーケー(THE SHOP TK)」「オペークドットクリップ(OPAQUE.CLIP)」などは実績をクリアした。EC売上高は同13.4%増の193億円だった。