2015年に設立したイタリア発のメンズブランド「スンネイ(SUNNEI)」は、ミラノ・メンズ・ファッション・ウイーク期間中の6月17日に、ブランドとしては初挑戦となるウィメンズを男女合同型のランウエイショーで披露する。
「スンネイ」を手掛けるデザイナー、ロリス・メッシーナ(Loris Messina)とシモーネ・リッツォ(Simone Rizzo)は、2人ともアパレルデザインの経験がないままに同ブランドを立ち上げた。セレクトショップのバイヤーだったというメッシーナは、「ブランドをスタートしたときにウィメンズウエアもやりたかったが、実際作ってみたらその結果に満足できなかったんだ。だから準備ができるまで待つことにした。メンズをただ小さくしただけというようなウィメンズはやりたくなかった。ウィメンズアイテムを全て、手をかけて作りたかった。それでやっと今、準備が整ったんだ」と話す。
一方、「グッチ(GUCCI)」のVMDを手掛けていたというリッツォは、「ウィメンズは、メンズの延長線上にある。メンズと同じデザインの特徴やアイロニー、遊び心をこめた世界観で、100%『スンネイ』なウィメンズ・コレクションになるよ」と語った。「スンネイ」がウィメンズもスタートするのは、公式ECサイトの顧客のうち30%が女性で、メンズのアイテムを購入しているという背景もある。
デビューコレクションとなる19年春夏ウィメンズ・コレクションはメンズとともに11〜12月に発売となる。ウエアだけでなくシューズやバッグなどのアクセサリーもそろえ、価格はトップスで200〜450ユーロ(約2万6000〜5万8000円)、ボトムスで280〜500ユーロ(約3万6000〜6万5000円)、アウターで1200〜1800ユーロ(約15万6000〜23万4000円)だ。アクセサリーの売り上げは卸ではまだ少ないが、ECサイトでは全売り上げの40%を占めるという。
「スンネイ」の販売拠点は現在世界75拠点。そのうち日本、中国、韓国が最大のマーケットだ。18年度の売り上げは150万ユーロ(約1億9500万円)を見込んでいるという。ブランドの今後についてミッシーナは、「ミラノの店舗を改装し、地上階は白い大きなボックスのようなデザインに、地下室はブルーに覆われたクラブのような全く別の空間を作るんだ」と話す。また、リッツォは今後について「ブランドのミッションはライフスタイルブランドになること。今はファッションだけだが、将来インテリアや音楽を手掛けることもありうる」と話した。