モード学園は5月17日、専門職の就職内定に直結する就活イベント「就職作品プレゼンテーション」を初めて開催した。東京、大阪、名古屋のモード学園3校から、東京での就職を希望する学生50人が、イベントに参加したファッション企業31社の採用担当者に直接プレゼンテーションし内定を勝ち取るというもの。学生は企画書、デザイン画などのほか、1人3コーディネート以上の作品を制作し、各社の人事担当者の評価を受けた。
水澤皐平・東京モード学園ファッションデザイン学科高度専門士コース4年生は、「通常の就職活動は、まずデザイン画とポートフォリオで選考されるが、併せて作品も見てもらえたことはよかった」。中国からの留学生の姚燕(ヨウエン)大阪モード学園ファッション技術学科4年生は「企業の方に価格設定、ターゲットの考え方など直接アドバイスを受けたことが勉強になった。日本と中国の架け橋になる仕事に就きたいと思っている」。システムエンジニアとしてアメリカなどで約10年勤務後、名古屋モード学園に入学した平野千穂ファッション技術学科4年生は「企業の方に素材へのこだわりを評価してもらえたことが自信になった」と話した。
参加したオンワード樫山の人事担当者は「みんなしっかりした作品を制作していた。学生たちにもわが社のことを知ってもらうよい機会となった」。レナウンの人事担当者は「難しい素材使いに挑戦し、作品のレベルは高い。多くの学生と会うことができてよかった」と感想を話した。今後、学生たちは企業からの連絡を待つ。