ヴァレンティノ(VALENTINO)の2017年12月期決算は、売上高が前期比5%増の11億6000万ユーロ(約1508億円)、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)が同7.7%減の1億9000万ユーロ(約247億円)だった。
カテゴリー別にみるとウィメンズのアクセサリーは売り上げ全体の50%、次いでウエアが25~30%を占めた。ウエアの中ではメンズウエアが好調で、売り上げ全体の15%を占めたという。
地域別売上高は、欧州が最も高く全体の40%、アジアが23%、次いで米国が20%を占めた。アジアの中では中国と香港が不調だった16年から復調し好調で、日本と韓国は合わせて全体の10%を占める。また、全体の5%を占める中東地域には4月、ドバイのモールに約600平方メートルの旗艦店をオープンしたばかりだ。「この地域の認知度向上は急務だった。店舗は好調で、とても満足している」と、ステファノ・サッシ(Stefano Sassi)最高経営責任者(CEO)はコメントした。また、米国については百貨店の低迷のあおりを受けて苦戦を強いられていたが、「18年は復調の兆しを見せている」と話した。
17年は新規出店数を5に抑えた一方で、今年はアジアと欧州に10店舗を新規出店するという。
ヴァレンティノは18年後半あたりにIPO(新規株式公開)を検討しているとウワサされてきたが、サッシCEOはこれを完全に否定した。「一時期はIPOを考えたこともあったが、現時点ではIPOの予定は一切ない。当社は成長しており、まだまだ成長の余地がある。当面は会社を大きくすることだけに注力する」と断言した。