ファッション

「ユニクロ」がドイツで出店加速 秋に4店舗を続々オープン

 「ユニクロ(UNIQLO)」は今秋、ドイツ国内に4店舗を立て続けにオープンする。現在ドイツには首都のベルリンに4店舗(うち1店舗がグローバル旗艦店)と南西部のシュトゥットガルトに1店舗、公式オンラインストアを構えているが、さらにベルリンに2店舗、西部のケルンとデュッセルドルフにそれぞれ初となる店舗を開く。

 ベルリンでは、現在は多くの人でにぎわう旧ベルリン地区の広場アレキサンダープラッツと、若者に人気のエリアであるフリードリヒスハイン・クロイツベルクに新たに開業する大型ショッピングモール、イーストサイド・モール(EAST SIDE MALL)に出店。前者は売り場面積710平方メートルでメンズとウィメンズを取り扱い、後者は1070平方メートルにメンズ、ウィメンズ、キッズ、ベビーをラインアップする。また、ケルンには市内中心部に売り場面積2214平方メートルの5フロアからなる大型店をオープン。こちらもメンズ、ウィメンズ、キッズ、ベビーをそろえる。多くの日本企業がヨーロッパ支社を置くデュッセルドルフの店舗もブランドが軒を連ねるショッピングエリアに位置し、852平方メートルの売り場でメンズ、ウィメンズ、キッズを扱う。

 ドイツはアパレルSPA売上高企業世界第2位のH&Mにとって最大の市場であり、繁華街やショッピングモールには日本未上陸の西欧や北欧、トルコのSPAブランドが店を構える。そのため、特に手頃な価格帯のアパレル市場は競争が激しい。その中で「ユニクロ」は2014年4月、ベルリンでのグローバル旗艦店オープンを機にドイツに進出。4年間で着実に支持を高めてきた。また、ドイツは、一部の若者を除くと、一般的にはモードやトレンドファッションよりも、機能性やサステイナビリティー、品質と価格のバランスを重視する消費者が多い。「ユニクロ」の“LifeWear”というコンセプトや商品ラインアップはそういった傾向にもマッチしており、ベルリンの既存店舗には平日から多くの人が訪れている。今秋のさらなる出店により、これまでリーチできていなかった新たな顧客の開拓を目指す。

 「ユニクロ」は現在、ロシアを除くヨーロッパではイギリス、フランス、ドイツ、ベルギー、スペインの5カ国に計46店舗を展開している。秋にはスウェーデン・ストックホルムとオランダ・アムステルダムにもそれぞれ国内1号店を開く予定だ。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。

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