英百貨店セルフリッジ(SELFRIDGES)が、5月24~25日に開催された「グローバル・デパートメント・ストア・サミット2018(GLOBAL DEPARTMENT STORE SUMMIT 2018)」において「ベスト・デパートメント・ストア・イン・ザ・ワールド賞」を受賞した。
同賞は世界中の百貨店を対象に、商品や店内、オンラインなどあらゆる面から革新的で効果的な取り組みを行い、財務的にも好調な百貨店に贈られる賞で、隔年で開催される同サミットの中で授与される。今年はセルフリッジの他にトルコのベイメン(BEYMEN)、アイルランドのブラウン トーマス(BROWN THOMAS)、中国のインタイム リテール(INTIME RETAIL)、フランスのプランタン(PRIMTEMPS)、イタリアのリナシェンテ(RINASCENTE)の5つの百貨店が最終候補に残った。
過去に3回(10年、12年、14年)の受賞経験を持つセルフリッジのアン・ピッチャー(Anne Pitcher)=マネジング・ディレクターは、「当社の改装が完了間近であるこのタイミングでの受賞はとても光栄なことだ」とコメントした。
セルフリッジは現在買い物客と強い関係を築くことができる百貨店を目指し改装を行っている。改装は段階的に行われており、18年末に完了予定だ。改装完了後は、オックスフォード ストリートにある旗艦店(店舗面積約5万6000平方メートル)のグランドフロアの3分の1を占める約5600平方メートルのホールが完成する。
同プロジェクトの第3段階が完成したばかりで、青山フラワーマーケットが海外2店舗目を出店している。また第3段階の最大の目玉はデューク・ストリートに面した新たなエントランスで、ヨークシャー・スカルプチャー・パーク(YORKSHIRE SCULPTURE PARK)と提携してコンテンポラリーアートを設置するスペースとして活用する。3.5tまで耐えられる造りとなっており、今後、同スペースではさまざまな彫刻などを展示する予定。現在はホリー・ヘンドリー(Holly Hendry)の彫刻「Phyllis」が展示されている。
セルフリッジの17年1月期決算は、売上高が前期比16%増の16億ポンド(約2384億円)、営業利益が同18%増の1億8000万ポンド(約268億円)と増収増益だった。予想以上の好調ぶりを見せたECと、バーミンガムとマンチェスター店のリニューアルした売り場とロンドン店が2億ポンド(約298億円)以上の売り上げを達成したという。