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P&Gが英国植物園のキューガーデンと提携 天然由来成分の製品を強化

 プロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE以下、P&G)は、ロンドンの植物学研究機関ロイヤル・ボタニック・ガーデンズ・キュー(ROYAL BOTANIC GARDENS, KEW以下、キューガーデン)とパートナーシップを締結した。これを機に同社は天然成分配合の製品をさらに強化する。

 王立の植物園でユネスコ世界遺産にも登録されているキューガーデンは、植物成分に関する膨大な研究データを有し、4万種以上の植物と700万点以上の植物標本、4万5000種以上の植物のDNAサンプルを所蔵している。これまでにウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WALGREENS BOOTS ALLIANCE)がキューガーデンと提携し、「ボタニクス(BOTANICS)」ラインの製品開発を行っている。

 P&Gビューティのアレクザンドラ・キース(Alexandra Keith)=グループ・プレジデントは、「ナチュラルな製品への関心が高まっている。当社は消費者に満足してもらえる製品を提供するため、常に科学と向き合ってきた。今回のパートナーシップにより当社は、植物から抽出した有効成分を傘下ブランドの製品に活用することができる。ナチュラルビューティ市場はまだ開拓の余地があり、既存のブランドやカテゴリーにとどまらず、まったく新しいものが生まれてくる可能性がある」と意気込む。

 キューガーデンとの提携は、P&Gビューティが擁する全ブランドにおよび、まずはヘアケアブランド「ハーバルエッセンス(HERBAL ESSENCES)」から、キューガーデンが認証した天然酸化防止剤を配合した製品が近く発売される。フィル・マーチャント(Phil Marchant)=サイエンティフィック・コミュニケーションズ・ディレクターは、「これから植物由来の有効成分がますます大きなカギを握るだろう。この提携は、われわれが植物成分をサステイナブルな方法で入手することを可能にし、当社の製品開発に寄与するだろう」と期待を込めた。

 また昨年同社は、北米で展開する全ての製品の香料について、0.01%の含有率の成分に至るまで19年末までにオンラインで公開すると発表した。消臭・芳香剤「ファブリーズ」や「ハーバルエッセンス」を含む2000以上の製品が対象になる。キューガーデンとの提携は、透明性の高いビジネスを目指す同社の動きを加速させるものにもなるという。

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