2019年春夏シーズンのロンドン・メンズ・コレクションが9日に開幕した。前シーズンに続き、メーン会場のBFCショースペースに柳川荒士の「ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)」が登場。朝10時という早い時間帯にも関わらず、大勢の観客が訪れた。
4度目のロンドンメンズ挑戦となる今回は英国バンド、デペッシュ・モード(DEPECHE MODE)ボーカルのデヴィッド・ガーン(David Gahan)のスタイルから着想を得た。得意のテーラードを軸に、タイトなレザーのスキニーパンツやPVCの光沢、時折差し込むビビッドなグリーンやレッドといった色でアレンジを加える。肩が張り出したオーバーサイズのジャケットに対してインナーは極端に短くするなど、違和感のあるフォームでテーラードの新たな可能性を探る。後半には異なる大きさのドットがあしらわれたスーツやシャツ、ネクタイなども登場した。
今シーズンのロンドンメンズは、目玉ブランドの一つだった「クレイグ グリーン(CRAIG GREEN)」がイタリアのピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)にゲストデザイナーとして参加するためスケジュールから離脱し、ますます若手が中心のラインアップとなっている。メーン会場のショースペースの席数や展示スペースも明らかに縮小されている。2日目に登場する「キコ コスタディノフ(KIKO KOSTADINOV)」や3日目の「チャールズ ジェフリー ラバーボーイ(CHARLES JEFFEREY LOVERBOY)」など“期待の若手”と称されるブランドたちが、ショーを通じていかに成長した姿を見せられるかが今後のロンドンメンズのカギを握りそうだ。