ストライプインターナショナルのウィメンズカジュアル「アメリカン ホリック(AMERICAN HOLIC)」の店舗数が、15日に開業するイオンモールいわき小名浜(福島県)への出店で100店舗に到達する。16年2月末にイオンモール太田(群馬県)に1号店を開いて以来、約2年3カ月という異例のスピードで大台に乗せる。今春夏(5月まで)の既存店売上高は前年に比べて37%増。余勢を駆って期初計画で40だった19年1月期の新規出店を51店舗に上方修正した。期末には123店舗になる見通しだ。
「アメリカン ホリック」はRSC(広域型ショッピングセンター)を中心に標準面積165平方メートルの売り場を展開する。適度なトレンド性と求めやすい価格によって郊外の主婦層の支持を集めている。スタートした16年は、大手アパレルの構造改革によるRSC内の店舗撤退が相次いでいた。そんな中、同社の石川康晴・社長はこれらの「跡地を狙って出店攻勢をかける」と公然と言ってのけていた。言葉通り、初年度にいきなり34店舗を出店。2年目には38店舗を加えて早くも黒字化を達成した。
店舗数の拡大に伴い、スケールメリットを生かした価格戦略がとれるようになった。17-18年秋冬物ではコートの価格を前シーズンの半額に相当する4990円に下げて、一気に販売点数を伸ばした。生産を依頼する商社に同ブランド専門のチームが編成され、デザイン、素材、数量、価格などの面で戦略的なモノ作りが可能になった。セール頼みになることなく、1年を通じて安定して売れるプライスポイントを探る。
ストライプの主力ブランドの店舗数は、GMS(総合スーパー)中心の「グリーンパークス(GREEN PARKS)」が365店舗、RSCやファッションビルで運営する「アース ミュージック&エコロジー(EARTH MUSIC&ECOLOGY)」が289店舗で、「アメリカン ホリック」 は早くもそれに続く規模になる。既存店の2ケタ増収を追い風にしながら、さらに出店ペースを上げて21年1月期に300店舗、売上高300億円を計画する。