2017年春夏シーズンに「ガンリュウ(GANRYU)」を終了した丸龍文人は13日、新たに立ち上げたブランド「フミト ガンリュウ(FUMITO GANRYU)」の初コレクションをイタリア・フィレンツェのピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)で披露した。会場には復活の瞬間を見届けるために、日本から多くのメディアや関係者が訪れた。
定刻から40分遅れでスタートしたコレクションは、モノトーンのミニマルなルックでスタート。前ブランド「ガンリュウ」の特徴だったストリートやアウトドア、和などのあらゆる要素を合わせた遊び心溢れるミックス感覚や自由なレイヤード、代名詞とも言えるサルエルパンツのようなアイコニックなアイテムは控えめに、クリーンでミニマルなスタイルに終始した。また化繊やネオプレンなどのハイテク素材を使用し、止水テープといった機能的なディテールでテックウエアの要素を強く打ち出した。カラーはモノトーン中心で、時折強いブルーやレッドを差し込む。トップスを背負ったりパンツをはかずに垂らしたりと、あえてウエアをまとわないスタイリングでヒネリを加えるものの、全体的にはややキャッチーさに欠ける印象。
「ガンリュウ」で築いた個性を薄め、「フミト ガンリュウ」として新たにチャレンジする気概は感じられたものの、ランウエイショーの数分間では新たな提案は見えづらかった。