「ポパイ(POPEYE)」などの雑誌や広告で活躍している矢口憲一ヘアメイクアップアーティストが東京・千代田区神田駿河台にヘアサロン「駿河台 矢口」をオープンした。なぜ駿河台にヘアサロンを作ろうと思ったのか、またなぜこのネーミングになったのか、オープンまでの経緯を聞いた。
WWD:現在、ヘアメイクとしての活動がメーンの矢口さんが、なぜヘアサロンを作ろうと思ったのか?
矢口憲一(以下、矢口):美容師からキャリアをスタートし、現在24年目になります。ヘアスタイルを作ることが好きで、これまでもヘアメイクをやりながらずっとサロンワークは続けていました。ヘアメイクもサロンワークもモデルさん、お客さんを喜ばすことに変わりはないので。
WWD:場所はなぜこの神田駿河台に決めた?
矢口:もともと自分の出身も東京の葛飾で、浅草なども候補として物件を探していました。そうした中、よく仕事をしているライターさんにこの物件を紹介してもらって。ここは1階がギャラリーというのもあったし、この周辺も歴史があって落ち着いた雰囲気だったので、いいなと思って決めました。神保町もすぐそこなので空いた時間に古本屋を見てまわったりもできるし、あとこのあたりはうまい飯屋とか飲み屋も多くて、それも気に入っています。
WWD:「駿河台 矢口」というのも独特なネーミングだと思うが?
矢口:この名前をつけてくれたのがスタイリストの山本康一郎さんなんです。ずっとサロン名に悩んでいて、スチャダラパーのライブを見に行った時に康一郎さんにネーミングをお願いして、その場でぱっと決めてくれました。その時に“駿河台”を横書き、“矢口”を縦書きにするロゴの感じも一緒に考えてくれて、そのアイデアを元に実際のフォントなどは「ポパイ」のアートディレクターをやっているデザイナーの前田(晃伸)君と相談して決めました。せっかくなら手書きがいいなと思って、入り口の扉部分にはデザイナーの春歌百千月(はるかもちづき)さんに実際に書いてもらいました。
新規も女性もOK プロによるメイクのお直しも
WWD:矢口さんは「ポパイ」などメンズのイメージが強いが、このサロンは女性でも対応してくれる?
矢口:女性を素敵にするのは得意ですよ。ヘアメイクでもサロンワークでも女性も担当しますし、お客さまでもずっと通ってくれている女性の方もいらっしゃいます。メイクのお直しなんかも要望があればやりますし。男女、年齢問わず誰でもウェルカムです。
WWD:予約の方法は?
矢口:完全予約制にしていて、予約は基本的に電話ですが、仕事で出られないこともあるので、メールや僕のインスタグラム(@kenichi_yaguchi)に直接DMをくれても大丈夫です。料金はカット6000円で、カラーやパーマもやります。新規のお客さまも受け付けていますし、学割もあります。
WWD:サロンのコンセプトは?
矢口:内装デザインは富山県に住む荒井洋平さんにお願いして、もともとオフィスだったのを、白い空間のシンプルなギャラリーに改装しました。入り口の扉はもともとのものが探偵事務所っぽくてかっこよかったので残しました。サロン内には1950、60年代の北欧家具を配置していますが、いつでも気分で配置を変えられるようにしています。音は耳障りにならないようにアンプは「ラックスマン(LAXMAN)」、スピーカーは学校とかの壁にかかっていた校内放送用の重低音のないものを選びました。
WWD:今後の展開については?
矢口:ゆっくりやっていきます。今はZINEを作っていて、ディレクションは長谷川(昭雄)君、デザインは前田君、フォトグラファーは白川(青史)君、編集兼ライターは大池(明日香)ちゃんにお願いして、それが7月には完成すると思うので、できたら何かイベントとかもやりたいですね。その後もZINEは定期的に出していきたいんですけど、みんないそがしいからいつできるかなって感じですけど(笑)。
■駿河台 矢口
時間:要相談(完全予約制)
定休日:不定休
住所:東京都千代田区神田駿河台3-5 大池ビル 2階
電話:03-5577-3271