幸せです。
といきなり、ヘンなフレーズから始めてしまいましたが、本心です。パリメンズも中盤戦、素敵なショーが目白押しで、最高にハッピーだし、欲しいものがありすぎて困ります(笑)。今年の秋冬は、破産覚悟、かしら……。そんな今日この頃です。
洋服を愛する皆さんなら誰もが知っている通り、ファッションは、その日の気分を少し変えてくれたり、盛り上げてくれたりというエモーションに働きかける力を持っています。そして、そんな洋服が集まるファッションショーは当然、エモーションの塊。だからこそ、ショーはたった10分足らずという短いものなのに、一生忘れることのない、素敵な思い出になるのです。ということで本日は、ここ2日間のエモーショナルなショーのいくつかについて、お話したいと思います。
まずは「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS)」(以下、「オム プリュス」)から。これについてはリポートさせていただきましたが、「平和の鎧」をテーマに、観客のほとんどがパリ同時多発テロを思い起こしたショーを見せてくれました。実は、「オム プリュス」のショーは、ちょっと苦手な時もありました。エフォートレスとかリラックスというムード、深くを考えず、着心地の良い洋服をサラリと羽織る価値観が台頭し始めたころは、川久保玲さんの信念がいっぱいに詰まった服、時に、体をその中に押し込めないと着られない洋服と対峙するのがシンドかったんです。でも今回のショーは、そんな僕にさえ、「対峙しなければならない」と改めて共感させてくれました。ショーは拍手喝さいで、涙する人さえいました。ファッションの「力」を改めて感じた瞬間でした。
[rel][item title="【レポート】「コム デ ギャルソン・オム プリュス」2016-17年秋冬パリメンズ 「平和の鎧」が示したファッションの力" href="https://www.wwdjapan.com/collection/report/comme-des-garons-homme-plus/2016-17-fw-paris-mens-collection/" img=“http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2016/01/COMME-DES-GARCONS-HOMME-PLUS-2016-17-FW-PARIS-MENS-COLLECTION-REPORT-og.png" size="small" font="large"][/rel]
もう1つの「コム デ ギャルソン」、「コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME DES GARCONS JUNYA WATANABE MAN)」もまた、素晴らしいコレクションでした。このメゾンが素敵だったのは、ソーラーパネルや合成繊維をなるべく自然に、いつもの「ジュンヤ マン」のスタイルの中に組み込むことによって、未来のファッションを訴えたのではなく、「もしかしたら、僕たちはもう、未来の中で生きているのかもしれない?」と思わせてくれたこと。一歩先ではなく、半歩先、いや、まさに今の「未来」を示してくれたことで、ありがちなフューチャリスティックやスペースエイジなコレクションとは一線を画しました。あのソーラーパネルコートは、本当に売るのかしら?洗濯はできるの?そして、集めた電池でスマホはどのくらい充電できるんだろう???知りたいことだらけです。これは、展示会を要チェックだ~。
[rel][item title="【レポート】「コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン」2016-17年秋冬パリメンズ ガジェット系男子に捧ぐ未来の洋服はソーラーパネルが必須!?" href="https://www.wwdjapan.com/collection/report/comme-des-garons-junya-watanabe-man/2016-17-fw-paris-mens-collection/" img=“http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2016/01/62673b1705690dc2533b743056fe58f1.png" size="small" font="large"][/rel]
緞帳が空いてから、モデルがお礼、そして記念撮影タイムまでのショーのハイライト。
こちらの一枚はジョーダンということでお許しください(笑)
そして「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」。これについては、ただただ素敵でした。まず、ショー会場が素敵。オペラ座の舞台裏に招待してくれるなんて、ドリス様、本当に粋な計らいをありがとうございました。このショーが素敵だったのは、コレクションはもちろん、すべての人に敬意をささげる演出にありました。まず舞台の緞帳が開くと、そこには、ランウエイカメラマンの姿。すると、普段は日陰の存在のカメラマンに視線が集中し、観客からは拍手が沸き上がりました。ショーの最後、モデルたちは一列になって、カメラマンと来場者に向かってそれぞれ一礼。最近はモデルが高速でランウエイを駆け抜けて「ハイ、おしまい」というショーも少なくない中、ほっこりした気持ちにさせてくれた演出でした。そして、ショーの終わりにはしばしオペラ座を開放し、記念撮影タイムがスタート。となると、まぁ、こんな写真が撮りたくなるワケで(笑)。これもまた「ドリスのショーに来れてよかった!」と思った一つの理由になりました。
[rel][item title="【レポート】「ドリス ヴァン ノッテン」2016-17年秋冬パリメンズ 折衷主義のエレガンス、ここに極まる。ロマンあふれる渾身のミリタリー" href="https://www.wwdjapan.com/collection/report/dries-van-noten/2016-17-fw-paris-mens-collection/" img=“http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2016/01/og-DRIES-VAN-NOTEN-2016-17-FW-PARIS-MENS-COLLECTION.png" size="small" font="large"][/rel]
さぁ、パリメンズはいよいよあと2日!今日は、どんなエモーショナルなショーが待っているのか、楽しみです!
超私的、2016-17年秋冬コレクション・ランキング
このコーナーでは、「着たい!!」「スゴい!!」「新しい!!!」などの直感をもとに、超・個人的なコレクション・ランキングを作成。毎日更新していきます。さぁ、エモーショナルなショーの連発で、コレクション・ランキングは大変動!ついに、ロンドンメンズ以来首位を維持していた「シブリング」が、その座から陥落(!)です。代わりにランクインは、ご覧の面々。「ドリス ヴァン ノッテン」と「コム デ ギャルソン・オム プリュス」の2強の今回の強さは相当ですが、ここに食い込むブランドは現れるのでしょうか?
1. ドリス ヴァン ノッテン
2. コム デ ギャルソン・オム プリュス
3. シブリング
4. ヴァレンティノ
5. エルメネジルド ゼニア
6. マルニ
7. ロエベ
8. プラダ
9. コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン
10. J.W.アンダーソン
11. ジル・サンダー
12. メゾン マルジェラ
13. ハイダー アッカーマン
14. オフ ホワイト c/o ヴァージル アブロー
15. ラフ・シモンズ
16. イッセイ ミヤケ メン
17. アーペーセー
18. ジバンシィ バイ リカルド ティッシ
19. バーバリー
20. ニール バレット
21. ヴェルサーチ
22. ケイスリー ヘイフォード
23. クレイグ グリーン
24. ルイ・ヴィトン
25. カラー
26. 1205
27. カルヴェン
28. ロベルト カヴァリ
29. アディダス オリジナルス バイ ホワイト マウンテニアリング
30. マーガレット・ハウエル メンズ
パリメンズ4日目は、「ケンゾー」「サカイ」「アクネ ストゥディオズ」「ディオール オム」「エルメス」「アミ」など、豪華ラインアップです。(ミラノの3日目、4日目のコレクションは、見ていないので対象外としています)
[rel][item title="メンズコレ連載 vol.8 挑戦!時計ブランドをファッションブランドにたとえてみると……" href="https://www.wwdjapan.com/focus/column/watch/2016-01-21/12977" img=“" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="メンズコレ連載 vol.7 解釈に「悩む」、「プラダ」と「ギャルソン」の「悩み」方" href="https://www.wwdjapan.com/focus/column/collection/2016-01-18/12823" img=“" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="メンズコレ連載 vol.6 気になる2大ニットは、おじいちゃん&ローラのニット!?" href="https://www.wwdjapan.com/focus/column/collection/2016-01-18/12823" img=“" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="メンズコレ連載 vol.5 旅は続くよ、どこまでも。50キロの荷物と駆け巡る世界一のおしゃれ旅(!?)" href="https://www.wwdjapan.com/focus/column/collection/2016-01-16/12737" img=“" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="メンズコレ連載 vol.4 これまでも、これからも影響力絶大なデヴィッド・ボウイ" href="https://www.wwdjapan.com/focus/column/collection/2016-01-12/12539" img=“" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="メンズコレ連載 vol.3 編集部記者はファッションショーの“何”を見る!?(後編)" href="https://www.wwdjapan.com/focus/column/collection/2016-01-11/12521" img=“" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="メンズコレ連載 vol.2 「世界の面白いを日本に」から、「日本の面白いを世界に」に進化したビームス" href="https://www.wwdjapan.com/focus/column/collection/2016-01-11/12506" img=“" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="メンズコレ連載 vol.1 編集部記者はファッションショーの“何”を見る!?(前編)" href="https://www.wwdjapan.com/focus/column/collection/2016-01-09/12492" img=“" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="最速最多!2016-17年秋冬ロンドン・メンズ・コレクション一覧" href="https://www.wwdjapan.com/collection/season/2016-17-fw-london-mens-collection/" img=“https://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2016/01/hd_london.png" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="最速最多!2016-17年秋冬ミラノ・メンズ・コレクション一覧" href="https://www.wwdjapan.com/collection/schedule_portal/2016-17-fw-milan-mens-collection/" img=“https://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2016/01/Unknown.png" size="small" font="large"][/rel]
[rel][item title="最速最多!2016-17年秋冬パリ・メンズ・コレクション一覧" href="https://www.wwdjapan.com/collection/schedule_portal/2016-17-fw-paris-mens-collection/" img=“http://www.wwdjapan.com/focus/wp-content/uploads/sites/4/2016/01/og_paris.png" size="small" font="large"][/rel]