ファッション

カルティエのワークショップで“デジタル時代に人の心を動かすモノ”を考える

 カルティエ(CARTIER)が11日、“100年続く、そしてその先の未来へ続くものって何だろう? ~永く愛されるクリエイティビティの秘密~”をテーマに、招待制のワークショップを開催した。発売後100年以上を経ても変わらない人気アイテム“サントス ドゥ カルティエ”をきっかけに、今後のデジタル時代に“人の心を動かすモノ”を探るという実験的なワークショップだ。

 この日招待されたのは国内でテクノロジー分野などにたずさわる専門家約20人。会場のホストを務める九法(くのり)崇雄「フォーブスジャパン(Forbes JAPAN)」編集次長兼WEB編集長は冒頭、「長く愛されるモノにこそ、未来のクリエイティビティーを考えるヒントがあるんじゃないか。インタラクティブなワークショップを通じて、長く愛されるモノの理由を探りたい」と会の狙いを説明した。

 まず基調講演を行ったのは、CGグラフィックなどを用いて“見ること”を追究する脇田玲・慶應義塾大学SFC教授兼アーティスト・サイエンティストだ。脇田教授は“長く愛されるモノ”の前提として、“モノを見ること”自体を考えたいという。

 「見えている物質の振る舞いの裏には物理現象があって、その物理現象を起こすなんらかのメカニズムが存在する。これらをデジタル上で再現することで、視覚的には見えないモノが見えると考えた」。現在は龍安寺の庭園を使って、間と真空の概念を可視化することに挑戦しているという。「僕はコンピュターを使って可視化を行っているが、やり方は人それぞれ。作家は書くことで新しいモノの見方を獲得できるし、ダ・ヴィンチは絵を描くことで、メカニズムを解析していたんだと思う。目の前にありながらも知覚することができない存在を可視化することで、モノの見方は変わってくるだろう」。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。