【LIFESTYLE】
ヒッピーカルチャー全盛期の1968年、アメリカで発刊された雑誌「ホールアースカタログ(Whole Earth Catalog)」は、限られた資源の中で生きてくために必要なモノや知識と共に、自立した生き方を提示することで当時の若者たちに大きな影響を与えた。その頃の日本は、“三種の神器(白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫)”や“3C(カラーテレビ、クーラー、車)”などのモノを所有することが理想とされた高度経済成長期。物質的な豊かさを得る一方で、地球環境を省みない過剰な生産活動はさまざまな公害を引き起こしていた。過去の反省を踏まえて昨今は、“エシカル”や“サステイナビリティー”をキーワードに人々は生産・消費の方法を見直し始めている。また個人の生活には、2次流通マーケットやシェアリング・エコノミーなど、所有に捉われないモノとの関わり方が提案されるようになってきた。モノとの関係がより複雑になってきた現代には、どのようなモノが必要なのか、そしてどのように関わればいいのだろうか。