6月20日に「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」のショーを行い、翌21日の「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズのファーストコレクションでは会場の涙を誘ったヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)だが、その熱気も冷めやらぬまま、22日に村上隆との展覧会「ムラカミ&アブロー、テクニカラー2(Murakami & Abloh, Technicolor 2)」をパリのガゴシアン・ギャラリー(Gagosian gallery)でスタートさせた。
「ルイ・ヴィトン」のショーについて感想を聞かれると、ヴァージルは「事前の注目度から実際のショーの開催に至るまで、まるで嵐のような中、最適なタイミングで全てがマッチした、ファッションデザイナーのキャリアにおいて数少ない瞬間だった」と振り返った。またテクニカラー(鮮やかな色、純天然色)に彩られた長いランウエイは、恩師でもある村上隆の作品からインスパイアされたのかという質問については「その通り。2人の全ては“テクニカラー”だから。自分は同時にさまざまなことをこなしている。自分は(コレクションでは)『オズの魔法使い』、ピンク・フロイド(Pink Floyd)、スペクトラム、プリズムなどにフォーカスしたが、全てがそれぞれに関係しているものだ」と答えた。
展覧会のコンセプトについては「村上隆と自分の日々の会話をもとにして、自分たちの時間を絵、デジタル作品、彫刻で表現した。自分はさまざまな職種をまたいでいるが、彼はアーティストでそれぞれフィールドが違う。その中間地点を探したら、今のカルチャーのコンテンポラリーなアイコンができた」と説明した。一方、村上は「チャットアプリの『ワッツアップ(WhatsApp)』上でのスピーディーなやりとり」で展覧会の構想を練ったとコメントした。村上は今秋、香港のガゴシアン・ギャラリーで個展を行う他、9月にスニーカーとアパレルを販売するショップを東京にオープン予定だという。
展覧会会場には、スラッシャーのヘロン・プレストン(Heron Preston)や俳優のモス・デフ(Mos Def)、ラッパーのキッド・カディ(Kid Cudi)、アーティストのカウズ(KAWS)の姿もあった。2人の展覧会は28日まで開催している。