【TECHNOLOGY】
1968年、アポロ8号が人類初の月周回飛行に成功し、映画「2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey)」が公開された。翌年にはアポロ11号が月面着陸を成し遂げるなど、多くの人にとって宇宙空間への心理的距離が縮まった時代だった。映画「2001年宇宙の旅」の中で、人工知能を備えたコンピューターHAL 9000が宇宙船の乗組員と対決する場面があるが、現実世界では同年、アラン・ケイ(Alan Curtis Kay)がパーソナル・コンピューターを開発。その他、映画「ブレードランナー(Blade Runner)」の原作SF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?(Do Androids Dream of Electric Sheep?)」刊行にもうかがえるように、人工知能や超現実への期待や不安が高まった。当時は空想の世界だったことが今、現実になりつつある。