L&Gグローバルビジネスが運営する“SNSの友だちが少し増える”ホテル「ホテルシー(HOTEL SHE,)」と京都にある”泊まれる雑誌”がコンセプトのホステル「マガザンキョウト(MAGASINN KYOTO)」のコラボを記念して、共同で“夜遊び”をテーマにパジャマを制作、23日にクラウドファンド「キャンプファイヤー(CAMPFIRE)」で数量限定の予約を開始した。
パジャマを手掛けるのは“LIFE SPEC”をコンセプトにベーシックな商品作りを続ける「オールユアーズ(ALLYOURS)」だ。「ホテルに泊まった際にそのまま街へ出られるような部屋着がほしい」というホテル側の要望に応えるウエアを制作した。「チェックインして部屋にこもるのではなく、街に繰り出してその土地ならではの空気感を感じる旅をしてほしい。この1着で、風呂上がりの思いつきで散歩もできて、帰ったらそのまま寝ることができる。内と外の境界を軽く乗り越えてしまうようなパジャマだ」という。
岩崎達也「マガザンキョウト」編集長は制作背景について、「シンプルに着たい、ホテルで備品にしたいと思えるパジャマに出合えなかったことが挙げられる。ホテル備品としては洗濯乾燥しやすい、シワになりにくいという機能面も重要で、デザインだけでなくこうした点も備えている」と話す。ちなみに、クラウドファンドは開始1日で目標金額を達成、パジャマ以外のホテル事業計画書PDFリターンなどにもすでに支援がついている。
新宿・歌舞伎町に新店をオープンしたばかりの元祖“泊まれる本屋”「ブックアンドベッドトウキョウ(BOOK AND BED TOKYO)」も23日にパジャマブランドの「ノウハウ(NOWHAW)」とコラボした迷彩柄のパジャマを発売した。価格は2万円。「ブックアンドベッドトウキョウ」は寝ることも忘れて本を読んでしまう場所をテーマにしているが、新店舗ができるたびにオリジナルのパジャマを発売しており、いずれも即完売。事業を統括する力丸聡・新規事業部部長いわく、今回のパジャマも週明け時点ですでにウィメンズの一部サイズを残すのみだという。
上記のような次世代ホテルには、“ホテル=ただ泊まる場所”ではないという共通の考えが存在する。「ホテルシー」と「マガザンキョウト」はホテルを起点に地元の街へ繰り出してもらうことを狙っているし、「ブックアンドベッドトウキョウ」では寝室ではなくむしろ共用空間で本を探したりコミュニケーションを取ってもらうことを目指している。
こうしたホテルにおいて、パジャマは単なる個室で過ごすための服ではないだろう。「マガザンキョウト」のように街へ出歩くことはもちろんだが、「ブックアンドベッドトウキョウ」でも共用空間で安心して本を読みふけるためにはそれ相応の部屋着が必要になる。だから、オシャレなパジャマがあれば、臆することなく部屋から出られるし、それによって新しい発見や出会いが生まれるかもしれない。“ただの泊まる場所”ではないコミュニケーションの場としてのホテルが増える中で、外へ出ていくためのパジャマの存在は重要になりそうだ。