【MEDIA】
全共闘運動が盛り上がっていた頃、硬派週刊誌「朝日ジャーナル」と「週刊少年マガジン」は、“右手にジャーナル、左手にマガジン”というフレーズを生むほどに若者から支持されていた。また、「週刊少年ジャンプ」が創刊されるなど、1968年は雑誌が大きな力を持っていた。雑誌不況と言われて久しい今日だが、雑誌社や出版社はウェブを絡めた方策など新しい道を模索している。68年当時の世界に目を向けると、「グーテンベルクの銀河系」(1968年邦訳)の著者マーシャル・マクルーハン(Marshall McLuhan)の“メディアは思考を拡張する”という主張が喧伝されていたが、スマートフォンをはじめとする機器を通じてARやVRが生活に入り込みつつあるいま、メディアもまた新たな時代を迎えようとしていると言えるだろう。