石川県のテキスタイルメーカー、カジナイロンが2016年にスタートしたメンズのファクトリーブランド「ティモーネ(TIMONE)」が6月、フィレンツェのメンズ総合展ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)と、パリの合同展トラノイ(TRANOI)に初出展し、海外市場への一歩を踏み出した。また、2019年春夏からロゴとアイコンを刷新した。
7月に東京で展示会を開いた同社の担当者は「世界で評価が高い日本のテキスタイルメーカー発のブランドとして、数多くのバイヤーが興味を示し、世界市場における大きな手ごたえを感じた。現地で会った日本人のバイヤーとも関係が深まった。海外出展は、今後も継続したい」と話した。
「ティモーネ」はイタリア語で“舵”を意味し、社名と関連させたブランド名で、新しいアイコンは航海を連想させる緯度計や天球儀をイメージした。得意とするナイロン生地は約80%が自社製で、生産は北陸の提携工場が中心だ。
「ブランドスタートから3年を機に新しいブランドイメージを打ち出し、40代後半から50代が中心の顧客層を30代まで拡大することが目標だ」という。販売先は、高島屋の主要店の他、約30店舗に広がっている。
カジナイロンは、1934年に繊維機械製造として創業したカジグループ関連企業7社の1社。
また今秋、ニットを主体としたウィメンズブランドをスタートする予定だ。