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アパレル業界に“ゾゾショック” 株価に明暗 島精機は上昇、AOKIと青山商事は下落

 「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するスタートトゥデイが7月3日13時に、プライベートブランド「ゾゾ(ZOZO)」の新アイテムとして新たにスーツを加えたことで、スーツ大手の青山商事とAOKIホールディングスの株価は大きく下げた。AOKIホールディングスは前日比7.4%安の1459円、青山商事は同5.5%安の3445円だった。“「ゾゾ」スーツ”はフルカスタムオーダーで4万4800円、スタート時の“お試し価格”だとシャツとセットで2万4800円という価格設定が、かなりインパクトを与えたようだ。

 一方、独自の無縫製横編みニット機「ホールガーメント」で、「ゾゾ」とコラボレーションすると発表された島精機はピークには6030円、終値でも前日比5.2%高の5460円になった。

 島精機の株価は年明け直後の1月18日に8190円を付けて以来、下落傾向が続いていた。前澤友作・社長は、PB「ゾゾ」に関して最先端のテクノロジーを駆使した“マスカスタマイズ”を掲げており、デザインから生産まで一貫してシームレス化とデジタル化している「ホールガーメント」がコンセプトと合致していることから、採用を決めたようだ。前澤社長は「『ホールガーメント』は3Dプリンタの洋服版。今後も自動裁断機や自動縫製ミシンなどの新しい最先端の機械を『ゾゾ』と融合させたい」と語った。

 PB「ゾゾ」はジーンズとTシャツ、スーツ、シャツを販売しているが、現在までのところ、ほぼ中国生産が多く「ホールガーメント」の「ゾゾ」ニットの販売が始まれば、初の“メード・イン・ジャパン”製品になる可能性が高そうだ。

 島精機はすでにファーストリテイリングと合弁で「ホールガーメント」を備えたイノベーションファクトリーを設立。「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」で販売するニットアイテムを生産しているが、島三博・社長はユーザーとの合弁工場については「特別な事例で、原則的にこれ以上設立するつもりはない」と以前のインタビューで否定的な立場を明確にしている。

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