ファッション誌「バイラ(BAILA)」などでモデルとして活躍するヨンアが、自身がクリエイティブ・ディレクターを務めるウィメンズブランド「コエル(COEL)」を立ち上げた。2018年秋物から主にECで販売する。デビューに合わせて、東京・表参道では7月6~8日に受注会を開催しており、事前に参加予約した消費者をヨンアが直接接客している。14~15日には大阪でも同様の受注会を開く。
6日の東京での受注会初日はヨンアのモデル仲間やファッション業界関係者らが多数詰めかけ、会場は熱気に包まれた。最近ややトピックスに欠けていた30歳前後の女性向けファッション市場に、久々に注目ブランド登場の予感だ。会場にはいくつも試着室が置かれており、皆次々と試着を繰り返していく。気に入った商品を予約すれば、早いものは8月下旬に手元に届くという。
秋冬物では56型を企画した。ラベンダー色のウールコートにレトロな花柄のワンピースなど、ヨンアらしいフェミニンなアイテムとともに、カーキ色のキルティングのコートに裾切りっぱなしのデニムパンツなど、カジュアルアイテムまで幅広くそろう。中心価格はウールコートで4万6000~5万8000円、ワンピースで2万6000~3万4000円。まずはリアル店舗を出さずECを主販路にすることで、大人の女性が満足できるクオリティーを追求しながらも価格をなるべく抑えた。「モデルとしてたくさんの服を着る中で、長年自身でブランドを企画したいと思っていた。自分だけが着たいものではなく、みんなに着たいと思ってもらえるものは何かを考えた。ベーシックを軸にしつつ、色合いなどで今年らしさを意識している」とヨンア。
主にヨンアのインスタグラムでブランド立ち上げと受注会について告知した。ECを軸にしつつ、今後も催事や予約会を各都市で開き、認知を上げていく。東京、大阪に続き、10月には福岡、名古屋でポップアップショップを開く。
「コエル」を手掛けるDMIはもともとウェブ制作やアーティストのツアーグッズ制作などを手掛けており、アパレル事業に取り組むのはこれが初となる。「リアル店舗を開くとなると、在庫の管理などもあって難しい部分も多い。ECだと効率的であるうえ、買える人も広がる。既存のアパレル業界の手法にとらわれず、ポップアップショップの傍らでカフェを開くなど、ライフスタイル全般を提案するようなことを行っていきたい」と担当者は話す。