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漫画「37.5℃の涙」モデルのNPO代表が特別賞 ロレアルの「ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」発表

 日本ロレアルは、フランス大使公邸で「ロレアル−ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の授賞式を開催した。今回から新しい取り組みとして、“女性科学者を応援する男性リーダー”を発表し、ドラマにもなった漫画「37.5℃の涙」のモデルであるNPO法人フローレスの駒崎弘樹・代表に特別賞を授与した。

 駒崎代表は、37.5度以上の熱を出した子どもを保育園に預けることができない社会問題に応える形でNPO法人フローレンスを立ち上げ、2005年に日本で初めて訪問型の病児保育サービスをスタートさせた。その他、空き住戸を使った「おうち保育園」事業を10年に開始し、のちに小規模認可保育所として政府によって制度化されるなど、働く母親と子どもたちを支援するさまざまな事業に取り組んでおり、その先駆的なビジネスモデルと実績が評価された。

 今年の日本奨励賞には物質科学分野から、1滴の血液から短時間でウイルスを検出するなど、簡単に操作できる高感度なバイオセンサーに活用できる新技術を開発した早稲田大学先進理工学研究科電子・情報生命専攻の黒田千愛(くろだ・ちあき)さん、副作用のないがん治療など、次世代医療技術の発展につながる開発を行った東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻の茂垣里奈(もがき・りな)さんが受賞。生命科学分野からは、病原菌や昆虫による農作物損失を軽減し、未来の食料問題に役立つタンパク質合成システムを開発した名古屋大学遺伝子実験施設助教の野元美佳(のもと・みか)さん、“またいとこ”まで判定できる高精度なDNA鑑定法を開発した京都大学大学院医学研究科法医学講座の森本千恵さんが選出された。

 「ロレアル−ユネスコ女性科学賞」は、ロレアルのフランス本社とユネスコ本部がパートナーシップを結び、1998年から実施している世界規模の女性科学者支援プログラムで、これまで3120人の女性科学者に授与している。日本版の“日本奨励賞”は日本ロレアルが日本ユネスコ国内委員会とタッグを組んで2005年に創設したもので、今回で13回目の開催。毎年、物質科学分野と生命科学分野から各2人を選出している。

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