ファッション

元「ポパイ」副編集長がイベントで即興の雑誌作り 3時間で10ページを制作

 元「ポパイ(POPEYE)」副編集長で、現在はファッション誌「プリーズ(PLEASE)」の編集長兼フォトグラファーの北原徹は、中目黒のレストラン「パビリオン(PAVILION)」とポーラとのコラボレーションイベント「ポーラ トーカーズ ミュージアム × ミート アット トーク(POLA TALKER’S MUSEUM × MEET@TALK)」に登場した。同イベントのテーマは“ひとつのページができるまで”。北原編集長が9月に発売予定の「プリーズ」のページをその場で制作した。同イベント参加者はモデルのスタイリングやメイク、撮影、ページデザインまでを解説を聞きながら目の前で見ることができる。

 撮影は男女のモデルを起用し、「パビリオン」周辺の5カ所で敢行。5カット計10ページを約3時間で完成させた。かなりタイトなスケジュールだが、スタイリングからメイクは、それぞれ約30分という短時間でスピーディに行われていった。撮影を担当した北原編集長は「事前にそれぞれのカットのイメージをじっくりと練ることが重要だが、撮影自体には時間をかけたところであまり変わらないことが多い」と語る。写真は通常、編集者がある程度選んだ上でデザイナーに渡す。しかし、今回は撮影後、現場にいるデザイナーに全て渡し、その場でデザイナーがページに最適な写真を選び、デザインを組んでいった。「時間がなかったからこういうことをやってみたが、編集者の視点だけでページを作ろうとするとモデルの衣装で使ったブランドの意向などを考え過ぎてしまう。しかし、デザイナーはあくまでも“いい写真”を選んでページを作ってくれる。そういったページがあってもいい」と北原編集長。また、編集という作業について「撮影終了後にライティングはもっとこうした方が良かった、などと思うこともあるが、結局は出来上がったものが全て。重要なのはその出来上がったもので、自分のイメージが相手に伝わるかどうか。『プリーズ』も少人数が相手だが伝えたいものを伝えられているという実感がある。それさえできればいい」。

 「ポーラ トーカーズ ミュージアム × ミート アット トーク」は今回で3度目。過去にはアーティストのOpen Reel Ensembleらを招いて参加者と一緒に一つの楽曲を作るプログラムや、老舗果物店「フタバフルーツ」の成瀬大輔・社長を招いてのフルーツのフルコースを振舞うプログラムなど、ライブ感のあるユニークなイベントを仕掛けてきた。ポーラ担当者は「新しいことにチャレンジしている人と一緒に我々もチャレンジしていきたい。今後も『パビリオン』と一緒に参加者巻き込み型のイベントを積極的に行っていく」と話した。

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