作業着のワークマン(群馬県伊勢崎市、栗山清治・社長)は、新業態のカジュアルウエア店「ワークマンプラス(WORKMAN PLUS)」を東京・立川のショッピングセンター(SC)「ららぽーと立川立飛」に9月5日オープンする。これを手始めに全国のSCに大量出店し、数年後には100店舗、売上高120億円を計画する。主戦場である建設業に関わる労働者が減少傾向にあるため、作業着で培った機能性をスポーツウエアやアウトドアウエアに活用して、新しい需要を開拓する。
ららぽーと立川立飛に出す「ワークマンプラス」の1号店は、売り場面積198平方メートルで売上高1億2000万円を見込む。販売するのはアウトドアウエア、スポーツウエアなど同社の3つのプライベートブランド(PB)。防風防寒ジャケットや耐久はっ水ウォームジャケットが2900円、軽量アスレシューズが980円、アウトドアブーツが2900円、透湿防水防寒スーツが6800円など、機能性を持たせながらも価格を抑えた。「高機能ウエアの市場はスポーツメーカーのブランド品がほぼ独占しているが、同機能のアウトドアウエアの半額以下、スポーツウエアでは3分の1以下を実現する」(同社)と意気込む。
ワークマンは全国825店舗でプロ向けの作業着を販売しているが、2年前から一般客に向けた3つのPBの販売を始めた。PBは初年度の17年3月期に30億円、18年3月期に60億円を売り上げ、19年3月期は115億円に届く見通し。予想以上の反響を受けて、新業態として単独で出店することを決めた。
ワークマンの18年3月期業績は、チェーン全店売上高が797億円、純利益が78億円で7期連続で最高益を更新した。北関東を拠点にして売上高8500億円のベイシアグループに属しており、スーパーのベイシア、ホームセンターのカインズと並ぶ中核企業でもある。「ワークマンプラス」のスタートにあたってはテレビCMや新聞広告を大々的に展開するとともに、ブロガーやユーチューバーを動員したマーケティング戦略を実施する。