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三陽商会がマーケティング&ITに積極投資で巻き返し

 三陽商会は、上期(2018年1~6月)の不振を受けての巻き返し策として、これまで抑えていたマーケティングやITへの投資を下期(7~12月)に6億5000万円増額する。上期の行き過ぎた販管費の抑制が売り上げにブレーキをかけてしまった反省から手法を変える。

 成長戦略として、ECと自社のデジタルコンテンツに力を入れる。9月に他社商品をそろえた新ECモール「バイヤーズ コレクション(BUYER’S COLLECTION)」を立ち上げる他、4月にスタートしたオウンドメディア「サンヨー・スタイル・マガジン(SANYO Style MAGAZINE)」のコンテンツを強化していく。また、4月に買収したラグジュアリー・ブランド向けのファッションECのフルフィルメント(運営代行)企業のルビー・グループの運用力を活用し、ブランド別のオンラインストアを順次立ち上げていく。現在は全ブランドを集結した自社EC「サンヨー・アイストア(SANYO iStore)」を運営しているが、ブランド別のECで世界観を表現することで、ブランディングを図っていく。将来的に越境ECの導入も目指す。

 昨年から百貨店以外の販路を拡大するため、都市型商業施設などへ直営店の出店を積極的に進めており、下期は「MPストア」「ラブレス(LOVELESS)」「三陽山長」「エス エッセンシャルズ(S.ESSENTIALS)」の4ブランドで7店舗の出店が決まっている。

 ライフスタイル型事業の強化として今秋からロサンゼルス発のライフスタイル型ブランド「アポリス(APOLIS)」で日本の生産・販売を担う。

 岩田功・社長は「19年12月期を最終年度とした新経営計画を進めてから1年半が経ち、折り返し地点に来たが、成長戦略の進捗が遅れている。上期の売上計画ではECで6億円、直営店で5億円、百貨店で1億円届かなかった。ギアを入れ替えて、アクセルを踏まなければならない」と話す。

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