モデルのジジ・ハディッド(Gigi Hadid)やソフィア・リッチー(Sofia Richie)らを顧客に持つロンドン発のラグジュアリー・アクティブウエアブランド「LNDR」が、「ナイキ(NIKE)」を相手取った商標権訴訟に勝訴した。「ナイキ」からはコメントを得られなかった。「ナイキ」が判決を不服として控訴するかどうかも不明だ。
「ナイキ」は、1月から展開していた広告キャンペーン“Nothing Beats a Londoner”の“Londoner(「ロンドンっ子」の意)”を短縮した“LDNR”という文字列をロゴとして使用していたが、これがアクティブウエアブランド「LNDR」の商標権を侵害すると英国の知的財産企業裁判所が判断した。「ナイキ」は“LDNR”という文字列を今後使用することができない。
ジョアンナ・ターナー(Joanna Turner)LNDR共同創業者は、「『ナイキ』のキャンペーンは素早く拡散されていった。“LDNR”は『ナイキ』の商標である、もしくは2社の間でコラボレーションが展開されていると消費者が誤解してしまうと考えた」とコメント。また、巨大ブランドの「ナイキ」を相手に訴訟を起こすことは簡単な決断ではなかったこと、「LNDR」は「ナイキ」の商品だと消費者が誤解することで同社は深刻な損害を被るため、訴訟に踏み切ったことを付け加えた。
裁判の過程で、「ナイキ」はキャンペーンの6カ月前から商標権に関する調査を行っていたこと、「LNDR」の商標について認識していたこと、認識していてもなお同キャンペーンを実行したことが明らかになった。